体験に基づく商品に勝るものなし ある「介護関連保険」の誕生話

2017年9月11日 11:32

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 東証2部上場のアスモは上場6年後の2006年に、食肉卸業者(シンワ)と居酒屋等展開(オックス)の2社が合併した企業。その後、業態転換に注力。現状では「給食業」を主軸に、「介護関連事業」の拡充も進めている。「拡充」の両輪は「アスモ介護サービス(有料老人ホームを展開)」と「アスモ少額短期保険」。ともにアスモのM&Aでグループ入りした企業だ。

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 そして特筆すべきは、アスモ保険が売る商品性。介護関連分野に重点を置いているのである。しかもそもそもの創業者(社長)、飛田浩志氏の実体験がベースとなっている商品揃いだ。

 例えばヒット商品の一つ「生きるんじゃ!」などは、好例。FPだった飛田氏は老いゆく親の先々を考え、保険は万全に備えていたつもりだった。事実、母親が癌で入院した際も入院等の費用は保険で賄えた。だが不幸にも実母の癌は末期状態。「最後は住み慣れた家で」という願いを受け、自宅療養へ。しかし自宅療養は保険の対象外。介護保険では到底賄いきれない想像以上の費用を要した。飛田氏は「そうした状態は、決して稀ではないはず。少しでも経済負担を軽減するのと同時に、事態を広く認識してもらいたい」という思いから、この商品を開発し世に送り出した。

 「転ばぬ先の杖」も然り。義母が有料老人ホームに入居していた。訪れるたびに義母ばかりでなく入居者の多くが「よく転ぶ」ことを目にし、耳にした。転倒->骨折->入院は、「ホームの入居費用+入院費用」のダブル負担を余儀なくする。そんな思いが日増しに強くなっていった。商品開発にマーケティングは不可欠。飛田氏はマーケの対象を施設の職員に求めた。「そういう保険があったらいいですね」と異口同音の声をキャッチした。開発した商品は保障の範囲を「家族との一時外出」「施設内の行事・レクレーション」時まで広げた。「施設・入居者・家族の緊張緩和効果」を意識したものだった。

 アスモ保険の店舗は、東京のみ。その他の地域については、商品説明・申し込み・契約はネット通販でフォローしている。大手有料老人ホームでの販売を契機に右肩上がりの販売状況に至っている。

 長生きのリスクに備えるのも、介護関連事業の大事なポイントである。 (千葉明)

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