国内大手3キャリアの総合満足度、1位は2年連続でau

2017年10月16日 07:44

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記事提供元:エコノミックニュース

J.D.パワーアジア・パシフィックは、2017年日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表、2017年総合満足度のトップは550ポイントでKDDI(au)〈9433〉となり、2年連続で第1位となった。

J.D.パワーアジア・パシフィックは、2017年日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表、2017年総合満足度のトップは550ポイントでKDDI(au)〈9433〉となり、2年連続で第1位となった。[写真拡大]

 J.D.パワーアジア・パシフィックは、2017年日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。本調査は、ドコモ〈9437〉、KDDI(au)〈9433〉、ソフトバンク〈9984〉の大手3キャリアサービスで携帯電話を利用している全国の個人(16~64歳)を対象に携帯電話サービスの満足度を明らかにしたもので、総計31,200人から回答を得た。

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 顧客満足度の測定にあたっては、「通信品質・エリア」「各種費用」「提供サービス」「電話機」「アフターサポート」「電話機購入経験」の6つのファクターを設定、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に1000ポイント満点で総合満足度スコアの算出を行った。

 17年総合満足度のトップは550ポイントでKDDI(au)〈9433〉となり、2年連続で第1位となった。ファクター別でみると、「電話機」「提供サービス」「各種費用」「電話機購入経験」でトップ評価を得ている。第2位はドコモ〈9437〉で547ポイントの僅差。第3位のソフトバンク〈9984〉は業界平均値である544ポイントを下回る、528ポイントという結果となった。大手3キャリアサービス利用者の総合満足度は前年とほぼ変わらないものの、「各種費用」の評価は前年より低下、格安スマホ/SIMカードサービスへの移行を検討しているユーザが約3割にのぼっている事などから、かつての大手キャリア独占時代に楔を打つ時代の到来を示唆する結果となっている。

 16年以降、格安スマホ各社による大手キャリアの後追いが加速し、大手キャリア顔負けの施策を打ち出す事業者が続出している。大手キャリアのような店舗網を持たず、サポートなども最小限とする代わりに安価でシンプルな料金プランを提供する、無駄をそぎ落とした当初の格安スマホにおけるビジネスモデルは変化しており、販売やプロモーションに注力し、充実したサポートや大手に並ぶ回線エリアの広さを提供するなど、キャリアの新たな選択肢の一つとして、現実味を帯びてきているようだ。

 一方で、格安スマホ/SIMに対する不安や懸念はいまだ払拭しきれていない。切り替えをためらう理由としては、「切り替えの手続きが面倒」「アフターサポートに不安がある」という声が多い。続いて「データ通信の品質に不安がある」となっており、大手ならではの手厚いサポート体制や強力なインフラを経験してきた分、その裏返しとして期待値が高くなっていること、格安スマホのサービス内容についての浸透率が低いことなどが考えられる。

 今後、携帯電話サービス市場の競争が激化していく中、大手や格安スマホを問わず、キャリアサービスにおいては「アフターサポート」の品質向上やサービス拡充の重要性は増してくると考えられる。料金体系については大手キャリアが総務省から是正勧告を受けた経緯もあり、今後もユーザに対する真摯な制度設計や説明が求められているといえる。本来、代理店も含めた直営店舗を極力持たず、サポートに関わる人員を抑えることで低価格を実現している格安スマホだが、ユーザが納得、安心できる丁寧なプランや説明、及び「アフターサポート」サービスがシェア拡大の鍵となりそうだ。(編集担当:久保田雄城)

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