ユーロ週間見通し:上値の重い展開か、北朝鮮情勢への警戒感残る

2017年8月12日 15:01

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記事提供元:フィスコ


*15:01JST ユーロ週間見通し:上値の重い展開か、北朝鮮情勢への警戒感残る
■反転、1.18ドル台を回復

先週のユーロ・ドルは反転。一時1.17ドルを下回ったが、米インフレ鈍化の思惑が台頭したことや米朝間の緊張状態が一段と高まったことから、リスク回避の米ドル売り・ユーロ買いが活発となったことが要因。ユーロ圏と米国の金利差拡大の思惑は後退し、ユーロは1.18ドル台を回復した。取引レンジ:1.1689ドル-1.1847ドル。

■底堅い動きか、ECB理事会議事要旨が手掛かり材料に

今週のユーロ・ドルは底堅い動きとなる見込み。7月消費者物価指数(CPI)改定値などユーロ圏の経済指標や欧州中銀(ECB)理事会議事要旨の内容が注目される。ECBによる金融緩和縮小への期待が高まればユーロ買いが再び広がる可能性がある。米国と北朝鮮の関係悪化は引き続きユーロ買い材料になる。

予想レンジ:1.1750ドル−1.1950ドル

■弱含み、円高・米ドル安の影響受ける

先週のユーロ・円は弱含み。米ドル・円相場が円高方向に振れたことかた、ユーロの対円レートは一時128円近辺まで下落した。地政学的リスク増大を警戒したユーロ売り・円買いも観測された。取引レンジ:128円05銭-130円87銭。

■上値の重い展開か、北朝鮮情勢への警戒感残る

今週のユーロ・円は上値の重い展開か。欧州中銀(ECB)の引き締めに期待が広がるなか、4-6月期域内総生産(GDP)改定値やECB理事会議事要旨などが材料視されよう。一方、北朝鮮のミサイル開発をめぐり米朝間が対立しており、朝鮮半島有事への懸念が継続すれば円買いに振れやすく、ユーロの上値を押さえそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:6月鉱工業生産(5月:前月比+1.3%)
・16日:4-6月期域内総生産改定値(速報値:前年比+2.1%)
・17日:欧州中銀理事会議事要旨公表
・17日:6月貿易収支(5月:+214億ユーロ)
・18日:6月経常収支(5月:+183億ユーロ)

予想レンジ:128円00銭-130円00銭《FA》

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