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隅田川の花火大会でAI利用しSNSの情報を警備に活用 国内初

隅田川花火大会に人工知能による全国初の試みが行われる。来場者のSNS投稿を人工知能がリアルタイムで分析解析し、人的な警備の穴を埋めるという画期的な試みだ。[写真拡大]
隅田川の花火大会で、全国初の試みが行われる。来場者のSNSの膨大な投稿を、人工知能が画像解析技術と自然言語解析技術を含む特許技術により、花火大会の周辺の事故、トラブル、交通、気象などの情報をリアルタイムに抽出し、収集したデータを警備に活用するという画期的な試みである。
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隅田川花火大会の例年の混雑による渋滞や喧嘩、ごみの散乱など、あらゆるトラブルの対応に苦慮していた隅田川花火大会実行委員会・台東区文化産業観光部活動課は、SNSに投稿される情報を独自の人工知能技術で収集し、報道機関や地方自治体に提供しているSpecteeの企画意図と、目的が合致したため今回の運びとなった。
これまでは群衆の間に起こるトラブルを、人の目で監視していたため、警備の目の届かないエアポケットのような隙間は当然そこかしこに点在した。しかし、群衆の合間に起こるあらゆるトラブルのすべてを人の手で収拾するのはそもそも土台無理な相談なのである。SNS上の投稿に人工知能が目を光らせ、そこからリアルタイムに収集、集約した情報を一元管理して警備に生かすという今回の試みは、三次元の限界を超えた革新的な四次元的な技術になる可能性を秘めているといえるだろう。
Specteeは、SNS上のわずか4、5件の投稿を人工知能によってリアルタイムに300字ほどの記事にするというとんでもない技術を既に実用化している。局所的に集まった何万という人の目が届けるリアルタイムの情報から、人工知能はいったいぜんたいどのようなビジョンを見るのだろうか。筆者はひとり胸を高鳴らせている。
今回の試みは筆者だけではなく、同社にとってもさらなるサービスに繋げる試金石となり得るはずだ。同時に同様のイベントの警備費用と人的な限界に悩む全国の地方自治体にとっても、待望の技術革新となる可能性と期待を感じているのではないだろうか。
ひとつ筆者が悲しみにくれる事実は、残念ながら人工知能は花火がみられないということである。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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