経産省がJIS規格を改訂、外国人旅行者向け案内記号15種類が追加に

2017年7月22日 11:51

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新たに追加された15種類のJIS案内用図記号。(画像:経済産業省発表資料より)

新たに追加された15種類のJIS案内用図記号。(画像:経済産業省発表資料より)[写真拡大]

  • 2年の移行期間を経て変更となる7種類のJIS案内用図記号。(画像:経済産業省発表資料より)

 経済産業省は20日、JIS(Japanese Industrial Standards、日本工業規格)について2件の制定と7件の改正を発表した。その中で、訪日外国人旅行者向けの案内図記号(ピクトグラム)に関するJIS改正が行われ、15種類の新しい図案とヘルプマークが追加となり、また7種類の図柄が変更になった。

【昨年には】JIS規格の洗濯表示、12月より変更

 基本的なことから説明しよう。JISとは何か。JISは、日本において定められた、鉱・工業品の品質、性能、安全性などを担保するために制定されている、我が国独自の国家規格である。

 今回変更となるのは、駐車場、手荷物受取所、救護所、乗り継ぎ、ベビーケアルーム、温泉、情報コーナーならびに案内所のピクトグラム。

 新たに追加されるのは、無線LAN、充電コーナー、自動販売機、海外発行カード対応ATM、オストメイト用設備/オストメイト、駅事務室/駅係員、一般車、レンタサイクル/シェアサイクル、コンビニエンスストア、イヤホンガイド、列車の非常停止ボタン、ホームドア:たてかけない、ホームドア:乗り出さない、ホームドア:ドアに手を挟まないように注意、シートベルトを締める、以上15のピクトグラムである。

 JISのピクトグラムについては、「外国人には直感的に理解しがたい」などの批判があり、かねてより改正が議論となっていたものである。なお、変更などが必要ではないかと指摘され、検討の対象となっているピクトグラムは今回改正となったもの以外にもかなりあり、今後再び改正が行われる可能性も考えられる。

 例えば、「温泉マーク」というものがある。日本人にはお馴染みの図案であるが、異文化圏からの来訪者には何を表現しているのか全く分からない、と指摘されることもあった。そこで今回の改正では、いわゆる温泉マークと、人が湯につかっていることを表現した図案を加えた新図案を並行して規格化し、表示者が適切な方を選択して使用する、という措置が取られた。

 なお、一部のピクトグラムは、ISO(国際規格)との整合が図られている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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