日本水産、マダコの完全養殖に成功

2017年6月9日 19:19

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記事提供元:スラド

KAMUI 曰く、 冷凍食品などの大手である日本水産(ニッスイ)がマダコの完全養殖に成功したそうだ。(日本水産のニュースリリース時事通信ITmedia)。

 マダコは卵から孵化した幼生が海中を浮遊したのちに海底に定着して成長、稚ダコを経て親ダコになる。タコ類は日本国内で流通する年間7~10万トンの全量を天然物の漁獲に頼っているため養殖の試みは以前から行なわれていたが、孵化させた幼生が定着出来ずに死滅するなどで中々進まなかったという。完全養殖については2004年にスペインでの1例のみという状況だった。

 日本水産では2015年にごく僅かな稚ダコの人工種苗の生産に成功。2016年には孵化させた浮遊幼生数千尾のうち数十尾を稚ダコまで育てることに成功し、これが成長して産卵した卵が今年4月に孵化して数万尾の幼生が生まれたという。なお、時事などでは「2020年にも出荷」と報じているが、日本水産では「事業化にはまだ研究が必要」としている。

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