欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、北朝鮮問題など懸念材料が重しに

2017年5月15日 17:20

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記事提供元:フィスコ


*17:20JST 欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、北朝鮮問題など懸念材料が重しに
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)の6月利上げ観測を背景としたドル買い地合いは継続する見通し。ただ、北朝鮮の弾道ミサイル発射や大規模なサイバー攻撃への警戒から、積極的には動きづらい展開となりそうだ。

12日に発表された米経済指標のうち、4月の小売売上高や消費者物価指数(CPI)の予想下振れを手がかりに、ドル買いはいったん後退。FRBは、4月28日に発表された1-3月期国内総生産(GDP)の伸び鈍化を念頭に、米国経済の減速は「一時的」としたものの、そうした見解にやや疑念が広がったようだ。ただし、6月利上げ観測を弱めるほどのインパクトはなく、利上げ継続への思惑が目先もドルを下支えする見通し。今晩発表の5月NY連銀製造業景気指数(21時半)や5月NAHB住宅市場指数(23時)が低調でなければ、ドル買いに振れやすく、欧米市場でドルのショート・カバーが強まる可能性も指摘される。

一方、北朝鮮が14日に弾道ミサイル1発を発射した問題で、地政学リスクが意識される。日本と米国、韓国の3カ国は国連の安全保障理事会に緊急会合の開催を要請。トランプ政権は当初、北朝鮮に対し圧力を強化する姿勢を示し、現在は対話重視の中国やロシアと歩調を合わせる公算だが、17日未明の会合を前に米国のスタンスを見極めたいとのムードが広がれば、積極的なドル買いは手控えられる見通し。また、世界各地で大規模なサイバー攻撃が相次いでいることも懸念される。大手企業などに被害が広がれば、業績悪化を警戒した株売りでリスク回避的な円買いに振れやすく、ドルの重石となるだろう。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・5月NY連銀製造業景気指数(予想:7.3、4月:5.2)
・23:00 米・5月NAHB住宅市場指数(予想:68、4月:68)
・05:00 米・3月対米証券投資(2月:ネット長期有価証券+534億ドル)《HT》

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