日産・ルノー、小型商用車の事業部門を新設、販売台数拡大目指す

2017年3月15日 17:39

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日産のピックアップトラック「NP300 ナバラ」(日産自動車の報道資料より)

日産のピックアップトラック「NP300 ナバラ」(日産自動車の報道資料より)[写真拡大]

 日産・ルノーアライアンスは14日、小型商用車(LCV)事業部門を新設すると発表した。ルノーが有する商用バンの専門知識と、日産が主要市場で培ってきたトラックの製造・販売ノウハウが持つ可能性を最大限に引き出すことで、小型商用車のグローバル販売台数拡大を目指す。

 アライアンス各社のブランドアイデンティティをはじめとした販売事業や収益を維持しながらも、市場や商品を相互補完的に活用していくとして、LCV事業部門の統括には、アライアンスSVPに就任するアシュワニ グプタ氏が就く。同氏は、2014年より、ルノー商用車部門のVPとして、同社のグローバルLCV事業を統括している。

 日産とルノーは過去数年間にわたって商用バンおよびトラックの相互生産を行っており、日産の商用バン「NV300」はルノー「トラフィック」、日産「NV400」はルノー「マスター」のプラットフォームをそれぞれベースとし、ルノーのピックアップトラック「アラスカン」は、日産「ナバラ」のプラットフォームをベースとして設計されている。

 2016年のアライアンス各社のLCV販売状況は、世界合計で日産が81万5,490台、ルノーグループ(アフトワズ含む)が44万3,931台、三菱自動車が24万8,000台で、合計では約150万台だった。車種別では、日産「NP300」が最多の19万6,257台で、以下、10万台を越えたのは、三菱「トライトン/L200」(12万5,000台)、ルノー「カングー」(11万8,200台)、日産「フロンティア」(10万2,497台)となっている。

 新設されたLCV事業部門では、アライアンス各社間の相互開発および相互生産の効率を最大化し、コストおよび技術面においてさらなるシナジーを生み出すことを目指す。また、日産「アルマーダ」や「パトロール」など、ボディ・オン・フレーム構造のSUVも事業の対象としている。

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