無許可で音源が使用されたミュージックビデオが原因で、オリジナルの楽曲権利者に著作権侵害申し立てが送られる

2016年8月24日 14:42

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 マンドリン奏者の石橋敬三氏が、Youtubeで、著作権侵害申し立て問題に巻き込まれているそうだ。

 ブログによると、2016/8/21に、Youtubeから『[著作権侵害の申し立て] 動画はミュートされました』と言うメールが届いたらしい。

 石橋氏によると、権利侵害を申し立ててきた相手は、中東レバノンの「Watary Producrion」、侵害されているとされる動画を確認すると、その映像は、2011年に石橋氏がYoutubeに上げた音源をそのまま利用したミュージックビデオであると言う。

  Youtubeには自動的に著作物を認識・検出するコンテンツIDと言う仕組みを持っている。つまり、コンテンツIDのシステムが逆方向で権利侵害を見つけてしまった、と言うことのようである。過去にはオープンな材料を共通で使用していた動画を削除してしまうと言った事故も起きている。

 ここまでならよくある事故の可能性が高かったのだが、今回は石橋氏が抗弁したところ、却下されたという。現在は再審査申し出ができる状態だが、再びそれが却下されるとアカウント停止すると通告されているそうだ。

 争いになっている楽曲は「Aries」。2011年11月にYoutubeにアップロードされ、その後CD化もされている楽曲であり、作品データベースを確認するとJASRACに信託がされている事が確認できる。(作品コード:199-3967-1 ARIES ISWC:T- 914.205.934-5 )

 これに対しはてなブックマークTwitterでは今こそJASRACが動くべきだという声がある一方、JASRACはYoutubeと包括契約を結んでいるのでYoutube上では使用料を徴収する以上の事はできないのでは、と言った声や、音源が直接盗用されていることから、著作隣接権の問題になるのでJASRACの範囲外になると言う指摘もある。

 石橋氏はブログにて

 これは僕だけの問題ではありません。
先にも述べたように、状況からすると、これは誰にでも起こりうることです。
たまたま僕だっただけです。

こんなことがまかり通ってはいけない。

 と述べた上で、今後争う事を表明しており、今後が注目される。

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