今年度最低賃金3%アップ目指す、労働法制改正も―安倍晋三首相

2016年7月14日 11:02

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記事提供元:エコノミックニュース

 安倍晋三総理は13日開いた経済財政諮問会議で、最低賃金について「本年度は名目GDPの成長率に配慮しつつ、全国加重平均で1000円を目指す初年度」としたうえで「本年度は3%引き上げに向け、最大限の努力を払うよう厚生労働大臣、経済産業大臣にお願いしたい」と指示した。また「中小企業・小規模事業者への支援に遺漏ないよう」求めた。

 また、経済対策については「未来への投資」をキーワードに「一億総活躍社会の加速化」を図るとともに(1)21世紀型のインフラ整備「観光振興や農産物輸出促進に向けたインフラ整備やリニア中央新幹線の前倒しなどを図る」(2)英国のEU離脱に伴うリスクに備えた中小企業・小規模事業者等への資金繰り支援(3)熊本地震等からの復興や防災対策の強化を図ることを重点事項にあげた。

 一方、経済団体から要望の強い労働法制への見直しについても「働き方改革を始めとする構造改革と未来への投資を目的とする総合的かつ大胆な経済対策を車の両輪として実行していく」と語った。

 また、総理は「消費税率引上げ延期の影響も点検しながら、2020年度の財政健全化目標の達成に向けた歳出改革を着実に推進する」とし、重点事項の経済対策、プライマリーバランスなどを踏まえて来年度予算の全体像を取りまとめるよう指示した。(編集担当:森高龍二)

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