H-IIAロケット、1月29日打ち上げ 情報収集衛星レーダー予備機を搭載

2015年1月28日 10:04

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記事提供元:sorae.jp

H-IIAロケット、1月29日打ち上げ 情報収集衛星レーダー予備機を搭載(Image credit: JAXA)

H-IIAロケット、1月29日打ち上げ 情報収集衛星レーダー予備機を搭載(Image credit: JAXA)[写真拡大]

 三菱重工業株式会社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月27日、情報収集衛星レーダー予備機を搭載したH-IIAロケットを、1月29日10時21分に打ち上げると発表した。打ち上げが可能な時間帯は10時34分までの13分間で、また29日に打ち上げができない場合に備え、翌1月30日から2月28日までが打ち上げ予備期間として確保されている。

 三菱重工によれば、準備作業は順調に進んでいるという。ロケットを組立棟から射点へと移動させる機体移動作業は、1月28日の21時から実施するとのことだ。また、打ち上げ時間帯の天候は曇りの予報ではあるものの、打ち上げに支障は無い見込みとのことである。

 今回打ち上げられる衛星は、内閣衛星情報センターが運用する情報収集衛星のレーダー衛星の予備機だ。情報収集衛星は1998年の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)によるテポドンの発射実験を契機に導入が決定されたもので、他国の偵察の他、災害時などの情報収集などを目的に運用が行われている。

 情報収集衛星には電子光学センサー(高性能なデジタルカメラ)で地表を撮影する光学衛星と、合成開口レーダーを使って地表を撮影するレーダー衛星の2種類が存在する。今回打ち上げられるレーダー予備機は、現在運用されているレーダー衛星が故障した際に備えたバックアップ機となる。

 情報収集衛星はこれまでに12機が打ち上げられ、そのうち2機は打ち上げ失敗により失われ、また初期に打ち上げられたものは故障や老朽化などで運用を終えており、現在軌道上には光学3号機と光学4号機、レーダー3号機とレーダー4号機、そして光学5号機実証衛星の5機が配備されている。基本的には光学衛星が2機、レーダー衛星が2機あれば、1日に1回、地球上のある地点を観測できるが、衛星が故障した場合に備え、予備機が打ち上げられることになった。特に、レーダー衛星は大電力を使うことから故障する確率が比較的高く、実際にレーダー1号機と2号機は電源系の故障で、予定より早く運用を終えることになった。

 また今年度中(2015年3月まで)には、光学5号機の打ち上げも予定されている。

 H-IIAロケットの打ち上げは、2014年12月3日の小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げ以来、2か月弱ぶりとなる。また2014年10月7日には「ひまわり8号」も打ち上げており、2か月という比較的短い間隔で3機のロケットを打ち上げることになる。

■JAXA | H-IIAロケット27号機による情報収集衛星レーダ予備機の打上げ時刻及び打上げ時間帯について
http://www.jaxa.jp/press/2015/01/20150127_h2af27_j.html

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