イオンの3-11月期営業利益は半減 増税後の消費回復の遅れが長期化

2015年1月9日 22:54

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 イオンが9日発表した2014年3-11月期連結決算によると、売上高にあたる営業収益は5兆770億円で前年同期比9.9%増となった。しかし、営業利益は493億円で、同48%減とほぼ半減した。主力の総合スーパー事業(GMS)が前年同期の65億円の営業黒字から、289億円の営業赤字に転じたことが大きく響いた。消費税増税後の消費回復の遅れが長期化していることに加え、集中豪雨や台風等の天候要因も影響した。

 部門別の動向では、GMS事業の営業収益は2兆4743億円で前年同期比15%増加した。SM・DS(ディスカウントストア)・小型店事業の営業収益は1兆5364億円で同5%増加した。しかしこの部門の営業利益は前年同期の74億円の黒字から2億円の赤字に転落した。総合金融事業では営業収益が2316億円で同12.4%増加、また、営業利益も289億円の黒字(同15%増)となった。このほか、ディベロッパー、サービス・専門店事業ではいずれも営業収益は前年同期を上回った。

 2015年2月期通期の業績予想は据え置いた。営業収益は前期比9%増の7兆円、営業利益は2000億~2100億円(前期比17%増~22%増)、純利益は5%増の480億円を見込んでいる。営業利益見通しの中間である2050億円を前提とすると、通期に対する3~11月期の進捗率は24%にとどまる。年間配当は前期比2円増の28円とする予定を変えていない。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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