京写:中期経営計画達成に向けた取組について児嶋一登社長語る

2014年12月2日 16:31

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■第2四半期連結は直管型LED照明、車載用LEDテールライトが順調で増収大幅増益

 京写<6837>(JQS)の今期15年3月期第2四半期連結業績は、直管型LED照明、車載用LEDテールライトが順調にあることに加え、映像関連が増収に転じてきたことで、増収大幅増益となった。

 第2四半期連結業績は、売上高86億06百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益4億86百万円(同49.2%増)、経常利益4億81百万円(同32.3%増)、純利益3億60百万円(同26.9%増)と増収大幅増益。

 利益については、増収効果に加え、香港での原材料のIPО調達によりコスト削減効果が浸透してきていることから、大幅増益となった。

 過去3期の第2四半期連結売上高を振り返ると、13年78億68百万円(対前年同期比4.8%増)、14年78億85百万円(同0.2%増)、15年86億06百万円(同9.1%増)と3期連続の増収となっている。

 今期第2四半期累計売上高の用途別売上高は、自動車関連(自動車電装品、LEDテールライト、カーオーディオ等)25億28百万円(同25.1%増)、家電製品(LED照明、エアコン、照明機器等)24億24百万円(同6.2%増)、事務機器(複写機、プリンター)10億75百万円(同15.0%減)、映像関連(薄型テレビ、DVD、TVチューナー)6億74百万円(同8.9%増)、アミューズメント(パチンコ・パチスロ、家庭用ゲーム機等)4億72百万円(同16.6%減)、その他(電子部品、音響機器等)14億30百万円(同26.3%増)と事務機器、アミューズメントの減収があるものの、自動車関連の大幅増収、家電製品の継続的な成長、映像関連の過去の継続的な減収から一転する増収、その他の大幅増収により、増税の影響を跳ね返し、全体では増収となった。

 地域別の売上高は、日本37億80百万円(同23.0%増)、中国31億13百万円(同2.3%増)、東南アジア12億13百万円(同15.6%減)、北米2億86百万円(同66.3%増)、その他2億10百万円(同32.9%増)と東南アジアを除き全ての地域で増収となっている。

 今期15年3月期通期連結業績予想は、売上高170億円(前期比5.4%増)、営業利益9億円(同12.7%増)、経常利益8億80百万円(同11.8%増)、純利益6億50百万円(同25.1%増)と増収増益で、純利益に関しては12年3月期の過去最高益を更新する見込み。

 11月27日に同社の第2四半期決算説明会が開催された。同社代表取締役社長児嶋一登氏は、中期経営計画(12年3月期~16年3月期)について語った。

 児嶋氏が社長に就任して5年半になる。社長就任の1年後に中期経営計画を作り、基本的には進むベクトルを皆で合わせ取組もうということで計画を立てた。しかし、震災の影響で、1回リニューアルしている。来期が最終年度となる。  将来のビジョンとして、「社員が誇れる挑戦企業になる」を掲げ、常に社員が自分の会社を誇れるような企業になるため、「環境対応の技術開発に取り組み、ボリュームゾーン商品で世界NO.1の企業になる」を基本戦略として、片面基板、両面基板において技術開発で差別化を進め、製品の品質と売上の両方で、世界NO.1になることを目標としている。

 具体的には、環境対応、ボリュームゾーン、グローバル、収益力強化、新規事業といった5つの重点戦略を挙げて取組んでいる。  16年3月期の最終年度の売上目標数値と14年3月期の実績数値を比較すると、片面基板事業の売上目標100億円に対して95億円、実装関連は15億円に対して10億円、既存製品の営業利益率6.5%以上という目標に対し5.0%となっていることから、この3つに対しては来期までには十分達成できると見ている。しかし、両面基板事業については、売上85億円目標に対して56億円と達成するには困難な状況となっている。今後、1年半かけて、この課題を解決するように戦略的に取組む。

 環境対応戦略としては、技術開発に注力している。プリント基板については、以前は大手セットメーカーの子会社の事業部が、技術開発を牽引していたが、現在は全て撤退している。基本的には技術開発するところがなくなっている。そこで、同社は技術開発を推進することによって、他社との差別化が進むものと判断し、技術開発に注力している。  最近のプリント基板というのは、以前のようなプリント基板では対応できないことが求められている。例えば、LED照明では、放熱性が必要であったり、電気自動車用であれば大電流に対応できることが必要であったりする。そのため、新たな技術開発により、機能を高めることで、初めて売上の拡大が見込める。  現在同社では、3レス(ダストレス・熱レス・スペースレス)ということで商品開発を進めてきている。例えば、微細加工する際に、粉が付着していては、全部不良製品につながるということで、粉落ちしないダストレス製品が求められたことで、顧客と一緒になって開発した。また、LED照明用に使われる場合、どのようにして熱を逃がすかということが求められて熱レスの製品を開発している。更に、微細加工により基板面積を小さくする省スペース化や、両面板の片面板化によるコスト要求への対応が可能なスペースレスの製品を開発した。  このような製品を開発していることから、国内、海外での販売が順調に進んでいる。中期目標として、この様な環境対応商品の売上は、連結売上高の15%としている。ところが、LED関連の製品の売上が順調に伸びていることから、今期の第2四半期で連結売上高の13.1%まで成長している。  車載用・LED照明用の売上推移を見ると、顧客の要望に沿ったプリント基板を開発したことから、売り上げは伸びてきている。    一方で、映像関連は14年3月期に5期前に比べ約4分の1まで落ち込んでいる。このことを予測し、中期戦略では映像関連に軸足を置かなかったことから、今期の好業績につながっている。しかし、映像関連も4Kテレビの増加により第2四半期ベースでは、前年同期を上回っている。

 ボリュームゾーン戦略については、片面板市場において圧倒的なトップシェアの獲得を目指している。今後も継続的にシェアを拡大していくために、日系企業とだけ付き合うのではなく、世界の企業との取引を行うようにする。  地域についても、タイに続いて、マレーシアにも販売会社を設立した。また、中国の広州で人民元取引が出来る京写広州貿易を設立する等、拡販に努めている。  拠点については、新たに中国にもう1拠点を作る計画であった。しかし、全社での片面板の生産については、月産45万平方メートルの生産能力があるが、現在の生産は35万平方メートルと、まだ生産余力があるので、中国への新たな投資を控えている。  中期目標として、片面板の連結売上高100億円としているが、第2四半期で47億円を達成していることから、既に100億円の達成は確実と見ている。

 グローバル戦略としては、片面板は海外で生産し、両面板、実装関連事業については、国内を中心に展開している。経営資源は国内にあるので、この強みを生かして、海外展開をしていく戦略を取っている。  両面板については、いきなり海外に進出しても商売はうまくいかないので、海外の企業と提携して、提携先とのビジネスを活用しながら売上を伸ばしている。  しかし、両面板の中期目標の売上高は85億円であるが、第2四半期で32億60百万円と達成するにはまだまだといえる。両面板については、提携だけでは対応できなくなっていることから、中国で来期から内製化をスタートする計画。  実装関連については、中期目標売上高15億円である。第2四半期の実績は6億50百万円であることから、達成は十分可能なところまで来ている。また、10月1日にキクデンインターナショナル株式会社から、フロー半田付け搬送キャリア事業を譲受けている。キクデンは市場シェア約40%、同社のシェア約10%と合わせるとシェア約50%となる。年間売上高は5億円~6億円、利益率は10%程である。

 収益力強化に関しては、この数年間、設備投資を含めて集中的に行ってきた。一つは、中国工場、インドネシア工場の自動化を大きく推進した。その結果、生産能力を低下させることなく、従業員数を3年前の約1600名から1430名に削減している。自動化により、労務費の上昇分を吸収することに成功した。まだ、自動化は、検査工程、梱包工程といったところが残っているので、更に、自動化を進めていく。  材料の購入については、以前は代理店を使い、拠点毎で購入していた。これを改め、香港で一括購入することで、世界で一番使っている量を生かした購買が可能となり、材料費の低減に結び付いている。  中期目標として、既存品営業利益率6.5%以上としている。第2四半期で5.7%であるため、十分達成できる数字と見ている。

 新規事業については、基板・実装関連に次ぐ第3の事業としての確立を目指して研究開発を進めているが、実際にはまだ進んでいないのが現状である。例えば、長尺基板の技術開発、車載LEDヘッドライトの研究開発により新商品の開発には結びついているが、新規事業までには至っていない。中期経営計画の大きな課題として認識している。

 中期経営目標として、16年3月期売上高200億円、営業利益率6.0%以上、RОA(総資産利益率)6.0%以上を掲げている。売上高については、かなり高い目標数値といえるが、達成が困難な数字ではないだろうということで、この数値を据え置くことにしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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