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東京商工リサーチは26日、急速に進む円安による中小企業への影響を、緊急調査の形でまとめ発表した。それによると、8割の企業が円安による影響が「ある」と答え、仕入れ価格の上昇などマイナスの影響をあげる企業が全体の48%を占めている。特に円安の影響分を価格転嫁できず、自社で負担する企業が8割にのぼる厳しい実態が浮き彫りされている。
緊急調査は、10月10日~21日の期間に、インターネットによるアンケート方式で実施し、有効回答を得た全国4896社を集計・分析した。
円安の影響が「ある」と答えた企業のうち、「マイナスの影響」との回答は48.4%にのぼり、約半数の企業が円安による打撃を受けている姿となっている。輸出関連などで「プラスの影響」と回答したのは4.9%にとどまっている。
円安の影響で最も大きいのは、「仕入れ価格の上昇」で66.7%と最多となっている。次いで「燃料価格の上昇」が19.1%と続いている。「受注が減少」との回答も3.7%ある。一方、「受注増加」の回答も7.0%あり、大手輸出企業の収益増加の恩恵を受けている企業も少数ながら見られる。
円安の影響が「ある」と答えた企業のうち、「円安分を価格転嫁できていない」企業の割合は80.8%に達し、自社で負担せざるを得ない実情が明らかになっている。
円安に対する対策では「特に講じていない」企業の割合は73.2%となっている。急激な円安進行に、為す術がなく、苦慮しているのが実態と見られる。
適正な為替レートは、「1ドル100~104円」とする企業が41.5%と最も多く、現状の円相場は行き過ぎと見ている企業が多いことをうかがわせる。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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