前場に注目すべき3つのポイント~ファーストリテの今期見通しはコンセンサス上振れ

2014年10月10日 08:24

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記事提供元:フィスコ


*08:25JST 前場に注目すべき3つのポイント~ファーストリテの今期見通しはコンセンサス上振れ

10日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:目先底形成を意識、中小型株は底値拾いのタイミングか
■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の売り越し
■前場の注目材料:ファーストリテ<9983>、今期営業利益見通しは1800億円とコンセンサスを上回る

■目先底形成を意識、中小型株は底値拾いのタイミングか

☆日経225想定レンジ:上限15450円-下限15250円

10日の東京市場は不安定な相場展開が続きそうだ。9日の米国市場では、世界経済の成長鈍化懸念や、7-9月期決算発表シーズンの本格化を前に利益確定する動きが広がり、NYダウは300ドルを超す下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の15305円となるなか、幅広い銘柄に売りが先行することになりそうだ。

ただし、オプションSQに絡んだ商いも加わる中、ギャップ・ダウンによってSQ値が相当下で決まる可能性があり、これがサポートとして意識されそうである。また、トレンドは悪化するものの、シカゴ先物にサヤ寄せすることでテクニカル面では一目均衡表の雲下限を捉え、ボリンジャーバンドでは-2σを割り込んでくるため、ボトム意識が高まりそうだ。

9日大引けに決算を発表したファーストリテ<9983>だが、ADR(米国預託証券)では東証比較で300円強の上昇となった。全面安商状の中での底堅さは、相場全体への下支え要因として注目されよう。そのほか、前日の急落など弱さが目立っている中小型株だが、一部ではリクルート<6098>の上場に伴う換金売りとの見方がされている。16日上場のため、受け渡しベースでは本日までは換金売りが出るとみられる。

もっとも、急落している銘柄の中で、これまでのトレンドが強く、業績面で安心感がある銘柄へは、換金売りで急落している今が、底値拾いのタイミングと判断されよう。ミクシィ<2121>、テックファーム<3625>辺りには市場の関心が集まりやすいか。

■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り770万株、買い630万株、差し引き140万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

10月3日(金):1110万株の売り越し
10月6日(月):100万株の売り越し
10月7日(火):420万株の売り越し
10月8日(水):1010万株の売り越し
10月9日(木):390万株の売り越し

■前場の注目材料

・NYダウは300ドル超の下落、世界経済の成長鈍化懸念や決算前の利益確定売り
・ファーストリテ<9983>、今期営業利益見通しは1800億円とコンセンサスを上回る
・北京、「PM2.5」汚染再び悪化

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

08:50 日本銀行政策委員会・金融政策決定会合、議事要旨(9月3、4日分)
08:50 第3次産業活動指数(8月)
08:50 貸出・預金動向(9月、日本銀行)
10:00 ビール、発泡酒出荷数量(7-9月)
11:00 中古車販売台数(9月)
11:00 発受電速報(9月)《KO》

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