欧米為替見通し:ウォール街格言『5月に売り逃げろ』への警戒感

2014年5月16日 17:20

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記事提供元:フィスコ


*17:20JST 欧米為替見通し:ウォール街格言『5月に売り逃げろ』への警戒感

本日16日の欧米市場のドル・円は、25日のウクライナ大統領選挙に向けて緊迫の度合いが増していること、世界的な株式市場の下落を受けたリスク回避の円買いで弱含みに推移する展開が予想される。

ドル・円のテクニカル分析では、100円62銭を目処とする下落トレンドを形成している。上値抵抗帯は、一目均衡表の雲(102円44-68銭)にあり、下値支持帯は、安倍トレード(日本株買い・円売り)の支持線ともいえる200日移動平均線(101円13銭)処にある。

ニューヨーク株式市場は、史上最高値を更新した後、著名ファンドマネージャーによる買い持ちポジションへの警告を口実に、「5月に売り逃げろ」の相場格言に従った反落基調にある。

日経平均株価も14000円台を割り込みつつあり、昨年4月の黒田日銀総裁による異次元の量的・質的金融緩和の発動前の水準への続落が警戒されつつある。

5月25日のウクライナ大統領選挙に向けて、ロシアによる「宣戦布告無き戦争」により、ウクライナ東南部は実質的に内戦に陥っている、と警戒されている。

市場の不安心理を払拭するため、来週20-21日に開催される日本銀行金融政策決定会合では、異次元の量的・質的金融緩和第2弾が発動され、「黒田プット」の安全網が提供されるというポジティブ・サプライズが期待されている。

【今日の欧米市場の予定】

18:00 ユーロ圏・3月貿易収支(予想:+160億ユーロ、2月:+136億ユーロ)
21:30 米・4月住宅着工件数(予想:98万戸、3月:94.6万戸)
21:30 米・4月住宅建設許可件数(予想:101万戸、3月:99.7万戸)
22:55 米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:84.5、4月:84.1)
24:20 ブラード 米セントルイス連銀総裁が講演予定《KO》

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