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リンテック:カーボンナノチューブのシート化技術確立に本格着手
■次世代炭素材料で、EVの蓄電装置などの高容量化・小型化を実現
リンテック<7966>(東1)とテキサス大学ダラス校(米国テキサス州)は、カーボンナノチューブ(筒状炭素分子:CNT)を、素材としての特性を損なうことなく薄いシート状に加工する新規技術の開発を進めてきた。そしてこのたび、リンテックは2016年度中の実用化に向け、米国に新たな研究開発拠点を設立し、量産技術の確立に本格着手する。
CNTは、炭素(カーボン)でできた直径がナノ(10億分の1)ートルレベルの筒(チューブ)状の素材。軽量ながら曲げや引っ張りに非常に強く、電気をよく通すといった特性を持っていり。現在、さまざまな活用方法が研究機関や企業などで検討されており、建造物の材料としてはもちろん、蓄電装置の電極や配線の新材料などとしても注目を集めている。
極小のパウダー状になっているCNTは、シート状や繊維状に加工することでこうした用途に応用される。リンテックはこれまで、CNTの分野の研究で世界をリードするテキサス大学ダラス校とともに、その新規シート化技術の確立に向けた研究を重ねてきた。そしてこのたび、米国テキサス州に新たな研究開発拠点「Nano-Science & Technology Center (NSTC)」を設立。量産技術の確立に本格着手する。
これまで、CNTをシート状に加工するには、溶剤に分散させたうえでフィルムなどに塗布し、乾燥させる手法が一般的であった。しかし、この手法を用いると、CNTの持っている強度や電気をよく通す性質などが損なわれてしまうという課題があった。
リンテックと同校が考案したシート化技術は、これまでとは全く異なる新しい手法で、強度や導電性、熱伝導性といったCNTの優れた特性を損なわないことが最大の特徴。従来手法でつくったシートの100分の1から1万分の1という極めて薄いCNTシートを生成することもできる。用途としては、例えば電気自動車(EV)などに搭載される蓄電装置の電極材料への活用が考えられるほか、さらに技術を応用すれば、これまでには考えられなかったような全く新しい発想の製品開発も期待できる。
リンテックは、この技術の3年後の実用化をにらみ、まずサンプル製品を安定供給できるよう、NSTCで量産技術の開発を推進する。同時に、新たな生成技術の研究や他分野への応用展開についても、同校をはじめとする各研究機関などと協力しながら取り組む計画。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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