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NYの視点:イエレンFRB議長証言で不透明感払拭
*07:02JST NYの視点:イエレンFRB議長証言で不透明感払拭
イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は就任以降初めてとなる下院金融サービス委員会での議会証言を行った。この中で、議長は米連邦公開市場委員会(FOMC)が引き続き慎重なペースでの量的緩和第3弾(QE3)縮小を継続する可能性が強いことを示唆。一方で、労働市場の回復は達成に程遠く、QE終了後もかなり緩和的な政策が適切であるとの見解を示した。バーナンキ前議長の方針をほぼ受け継ぐ姿勢であることが明らかになった。新議長の金融政策方針に関する不透明感が払拭したことは金融資産市場で好感材料として受け止められた。また、懸念材料となっていた新興諸国市場に関しても米国経済の見通しに大きなリスクとならないとの見方を示したことも安心感につながった。
14年度に入り12月、1月の雇用統計など市場予想を下振れた経済指標が続いた中、新議長の今後の金融政策に関する方針に市場の焦点は集まっていた。労働市場を重要視しており、ハト派として知られているイエレン議長がバーナンキ前議長の計画を覆しQE縮小を中断する可能性も一部で指摘されていた。懸念材料となった12月、1月の雇用統計に関して議長は「驚き」を表明。しかし、悪天候が影響した可能性などを指摘、即座に結論に結びつけることは時期尚早との見方で、労働市場の健全性を時間をかけて判断する方針を示した。
議長証言を受けて、米有力債券ファンド運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)の最高投資責任者(CIO)であるビル・グロス氏は、イエレンFRB議長の初の会合となる3月のFOMCで現在のペースでのQE縮小を決定することが「確実」で、低金利政策は少なくとも16年まで続くとの見方を明らかにした。
1月の失業率が6.6%まで低下しFOMCが金利引き締めに転じる目安として掲げていたフォワードガイダンスでの失業率規準6.5%に接近したためフォワードガイダンスに関する言及にも注目されていたが、議長は現状どおり規準を失業率6.5%、インフレ2%で据え置くことを示唆。失業率が規準水準をかなり下回っても低金利を維持する方針を維持した。
ただ、「失業率だけに焦点をあてる必要はない」「より広範な労働指標について検討する必要がある」としたため3月の会合では引き続きフォワードガイダンスに注目が集まる。
■イエレンFRB議長証言での主なポイント
■12月、1月雇用統計
「12月、1月の雇用統計に驚き」
「悪天候が影響した可能性も考えられ、即座に結論に結びつけることはできない」
「労働市場の健全性は時間をかけて判断する」
■QE縮小ペース
「FOMCは引き続き慎重なペースでのQE縮小を継続する可能性」
「14年、15年の経済、雇用は緩やかに拡大へ」
「低インフレは一時的となる可能性」
■QE縮小停止条件
「経済見通しが著しく変化した場合」
■QE拡大の条件
「経済への見通しの著しい悪化、インフレが上昇しなかった場合」
■フォワードガイダンス
「フォワードガイダンスで利上げの目安となる失業率規準は6.5%、インフレ2%で据え置き」
「失業率は雇用市場の全景を示さない」
「より広範な労働指標について検討する必要がある」
■政策金利(FF金利誘導目標)
「たとえフォワードガイダンスでの規準をこえたとしても、速やかな自動的な利上げを促がすことはない」
■新興国通貨安
「世界市場のシフトは米国経済の見通しにおいて大きなリスクとならない」
■ドル
「FRBは強いドルを維持するためインフレを抑制する努力」
「ドルは世界経済で重要な役割を担う」
■日本銀行の政策
「日銀の政策は為替相場に影響している」
「日本は経済を衰弱させるデフレに直面」
「日本がデフレ脱却を求めているのは理解できる」
「日本の異次元緩和は自然」《KO》
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