英国債保有者の不安の種、スコットランド独立で英国債務の行方は?

2014年1月13日 08:51

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記事提供元:フィスコ


*08:51JST 英国債保有者の不安の種、スコットランド独立で英国債務の行方は?
英国北部のスコットランドで今年9月、英国から独立して新国家を建設するかを問う住民投票が実施される。

英スコットランド自治政府のアレックス・サモンド首相は昨年11月26日、住民投票に向けて独立後の方針をまとめた白書を発表。ここでスコットランド市民が「YES」の判断を下せば、当然、英国で積み上がった負債の一部が独立スコットランドに移譲されることになり、これが英国債保有者にとって不安の種になっている。

英フィナンシャル・タイムス(電子版、12日付)によると、英財務省はスコットランドが独立に際して1000億ポンド(約17兆1500億円)以上の負債を引き継ぐことが妥当だとみているようで、この巨額債務をどのように返済するのかも独立投票の焦点として浮上してくる。

スコットランド議会は英国債の「適度な分担」を受け入れる用意があると表明しているが、サモンド首相は独立後のスコットランドが通貨ポンドを継続利用し、イングランド銀行を中央銀行に据えることにロンドン側が合意すれば条件は異なってくると指摘。

首相はまた、ロンドンが「ユナイテッド・キングダム」の資産を管理する権利を保有するならば、通貨や金融資産、もちろん負債についても権利を保持することになると述べている。《RS》

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