【編集長の視点】ヤマシナはもみ合いも上方修正業績がサポートして極低位有配株人気根強い

2013年12月27日 10:25

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  ヤマシナ <5955> (東2)は、前日変わらずの49円で寄ったあと、1円安と下ぶれるなど前日終値水準でもみ合っている。今年11月に発表した今3月期通期業績の上方修正を見直し、極低位値ごろの有配株買いが底流し、利益確定売りと交錯しているものだが、実質的に12月26日からスタートした少額非課税制度(NISA)関連で低位株が組み入れ対象の一角に浮上するとの思惑も、サポート材料視されており、9月30日につけた年初来高値60円を意識する動きを強めよう。

■2Q業績に続き3月通期業績も上方修正し純益増益転換率を拡大

  同社の今3月期業績は、10月に第2四半期業績が上方修正されたあと、11月には3月通期業績を上方修正した。売り上げは、期初予想より1億円ダウンさせたが、経常利益を4500万円、純利益を4800万円それぞれアップさせ、経常利益は、2億3000万円(前期比28%増)と続伸し、純利益は、2億円(同32%増)と増益転換率を拡大する。売り上げは、自動車業界のエコカー補助金期限切れに伴う特需の反動減や海外生産シフトに伴う国内生産の減少などで伸び悩むが、カイゼン活動の推進や徹底したコスト削減を進め、不動産事業も、順調な稼働率を維持しメンテナンスコストを削減することなどが要因となっている。

  今期配当は、前期に前々期の0.5円から1円に増配したが、今期は1円配当を継続する。NISA関連では、一発逆転を狙い極低位値ごろ株の組み入れが増加するとも観測されており、有配株の同社株に思惑買いが集まる展開も想定される。

■PBR0.7倍、配当利回り2%の出遅れ修正で8~9月相場を再現

  株価は、8月に発表した今期第1四半期の高利益進捗率業績を手掛かりに年初来高値60円まで6割高し、2Q累計業績の上方修正、通期業績の上方修正では55円が上値限界となって40円台まで下ぶれ値固めを続けてきた。PER評価では割高なものの、PBRは0.7倍、配当利回りは2.0%と出遅れており、3度目の正直・挑戦で高値を更新する8~9月相場の再現も見込まれる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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