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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】メディアスホールディングスは週足・三角保合い上放れ、「病院手術室運営」好調
医療機器販売のメディアスホールディングス <3154> (JQS)の株価は、調整が一巡して出直りの動きを強めている。
医療機器・医療材料の販売・メンテナンス事業を主力として、介護・福祉機器の販売・レンタル事業も展開している。医療機関への医療機器・医療材料の提供にとどまらず、手術室業務支援ソフトウェア「サージレーン」や、医療材料データベース・医療材料分析サービス「メッカル」の提案など、複合的サービスを提供して収益基盤を強化している。
手術室業務支援ソフトウェア「サージレーン」は、効率の良い病院手術室運営を提案して機器・備品売上の拡大を図るもので、12年12月のリリース後13年7月時点での導入施設数が大病院を中心に8施設となった。当面は年間5施設程度の導入を目指す方針だ。また医療材料データベース・医療材料分析サービス「メッカル」は、医療材料価格の最適化を支援するツールで78施設に導入済みだ。
首都圏エリアの営業を強化するとともに、M&Aも活用して営業エリアを拡大している。13年7月に秋田医科器械店(秋田県秋田市)を完全子会社化した。11月20日には、ジオット(福島県郡山市)を完全子会社化する基本合意書の締結を発表した。株式取得は14年7月上旬の予定である。8月に発表したインドにおける鴻池運輸 <9025> との医療データベース合弁会社については、11月13日に現地関連当局から設立の認可を受けた。インドにおける新しい医療物流プラットフォームの構築を目指す。
今期(14年6月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比6.3%増の1425億円、営業利益が同3.8%増の14億10百万円、経常利益が同1.8%増の17億50百万円、純利益が同6.0%増の9億50百万円としている。放射線機器や内視鏡等診断機器の備品販売が好調であり、首都圏エリアでの営業強化、秋田医科器械店の新規連結なども寄与して増収増益見込みだ。
第1四半期(7月~9月)は大型新築案件一巡や人件費増加などで営業減益だったが、売上高、利益ともに計画を上回る水準だった。自治体病院関連の設備検収が第3四半期(1月~3月)に集中することに加えて、期後半に向けて営業強化の効果なども期待される。
株価の動きを見ると、第1四半期の営業減益も嫌気する形で11月13日の2400円まで調整したが、9月安値2350円を割り込まずに急反発した。12月8日には2860円まで上伸する場面があった。失望売りが一巡して下値を確認した形だろう。
12月11日の終値2810円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS333円68銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間80円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2269円97銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると、7月以降は概ね2400円~2900円近辺でボックス展開だが、足元では26週移動平均線を突破して調整が一巡した形だろう。ボックス上放れて出直りの動きが本格化しそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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