【アナリスト水田雅展の銘柄分析】JSPは反発強める、長い下ヒゲで下値確認

2013年12月11日 07:23

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  発泡プラスチック製品のJSP <7942> の株価は戻り一服の形からやや調整局面となったが、足元では反発の動きを強めている。好業績に見直し余地があり、押し目買いの好機だろう。

  押出事業(産業用包装材、産業用通い函、食品用包装材、広告用ディスプレー材、住宅用断熱材など)、ビーズ事業(自動車衝撃緩衝材、家電製品緩衝材、IT製品輸送用通い函など)、その他事業(一般包材など)を展開し、押出事業の住宅用高性能断熱材「ミラフォーム」や、ビーズ事業の自動車部品用ポリプロピレン「ピーブロック」など、高機能・高付加価値製品の拡販を強化している。

  今期(14年3月期)連結業績見通し(10月30日に売上高を増額、利益を減額修正)は、売上高が前期比14.0%増の1095億円、営業利益が同37.7%増の63億円、経常利益が同29.9%増の64億円、純利益が同26.3%増の42億円としている。想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=128円だ。売上高については円安に伴って外貨建て売上の円換算額が増加する。利益に関しては原燃料価格、電力料金、輸送費の上昇に対する販売価格への転嫁遅れが影響して減額したが、それでも大幅増益見込みだ。

  住宅用断熱材「ミラフォーム」や自動車部品用「ピーブロック」など、高機能・高付加価値製品の販売が好調に推移しているようだ。自動車関連での採用拡大や、持分法適用関連会社だった日本アクリエースの連結子会社化なども寄与する。修正後の通期見通しに対する第2四半期累計(4月~9月)の進捗率は売上高が49.7%、営業利益が44.4%、経常利益が48.4%、純利益が54.2%と概ね順調な水準である。期後半には販売価格是正も浸透して好業績が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、11月8日の1497円から11月22日の1639円まで急反発した後に反落し、12月2日の1475円まで調整する場面があった。しかし足元では1560円台まで戻して反発の動きを強めている。戻り一服の形からやや調整局面となったが、好業績を見直す動きだろう。

  12月10日の終値1556円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS140円87銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1671円55銭で算出)は0.9倍近辺である。日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を回復する動きを強めている。今期好業績に再評価の余地があり押し目買いの好機だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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