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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アドアーズは収益改善基調を評価、カジノ推進法案の今臨時国会提出も刺激材料
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価はモミ合い展開だが、200円台固めを完了している。収益改善基調を評価して8月高値圏へ回帰の動きを強めそうだ。カジノ解禁を支持する超党派のIR議員連盟(通称:カジノ議連)が5日、カジノ解禁を含めた特定複合観光施設区域整備推進法案を今臨時国会に提出した(来年1月の通常国会で審議・成立を目指す)ことも刺激材料となりそうだ。
13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲と商業建築のキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売とアミューズメント施設運営のブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。Jトラストとの連携を強化してアミューズメント事業、不動産・建築事業で成長を目指す戦略だ。アミューズメント事業ではメダルゲームを注力分野として収益力向上を目指し、不動産関連では新設のアセット事業も拡大する方針だ。
今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。前期に実施した事業構造改革の効果でアミューズメント事業の収益が大幅に改善し、キーノート(不動産事業)とブレイク(アミューズメント事業)の通期連結、カプセル自販機運営受託解消に伴う特別利益計上も寄与する。
第2四半期累計(4月~9月)は、前年同期の非連結ベースとの比較での大幅増収増益となり、通期見通しに対する進捗率も売上高が49.4%、営業利益が72.3%、経常利益が72.7%、純利益が120.5%と高水準である。通期見通しを据え置いたが、既存店売上高も第1四半期(4月~6月)の前年比95.3%に対して、第2四半期(7月~9月)が同98.4%と改善基調であり、通期増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、9月19日の戻り高値275円から反落後は上値が重くなり、10月以降は概ね200円~230円近辺のレンジでボックス展開のようだ。ただし200円台を割り込んで下押す動きは見られず、200円台を固めて煮詰まり感も強めている。
12月5日の終値212円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は49倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円98銭)は2.9倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋り、サポートラインを確認した形だろう。収益改善基調を評価して8月高値圏へ回帰の動きを強めそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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