欧州情勢がまた複雑怪奇に:追加緩和にドイツなど慎重←日本の教訓が後押しも

2013年11月13日 09:17

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記事提供元:フィスコ


*09:18JST 欧州情勢がまた複雑怪奇に:追加緩和にドイツなど慎重←日本の教訓が後押しも
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が先週7日に予想外となる利下げを発表したが、ドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン総裁をはじめ、オランダやオーストリアなども利下げに反対票を投じたと広く伝わっている。

ECBが目標とするインフレ率は2%だが、10月の消費者物価指数(CPI)上昇率はこれを大幅に下回る0.7%で着地した。これがユーロ圏のデフレ懸念を引き起こした格好だが、これには過剰設備と高失業率も影響している。

インフレ動向を見るとECBの金融政策は依然として“引き締め”に当たるとも捉えられるが、それでもドラギ総裁の政策運営は「(総裁の出身国である)イタリア寄り」と批判されることもある。

ECBの足並みが乱れるのは、例えば国債買い入れプログラム(OMT)など重要な措置を導入する際に限定されてきた。ただ、最近はユーロ圏経済もリセッション(景気後退)を脱却し、南欧諸国の一角スペインの経済もわずかだがプラス成長を回復させた。今回の理事会でドイツなどの離反者が出たのは、経済リスクが後退する中、加盟国がそれぞれ自国の利益を主張するようになったためとの見方もある。

BNPパリバ証券はECBが早期に量的緩和(QE)を開始すべきだと指摘。ドラギ総裁が辞任覚悟で行動しなければ、日本の教訓を学ばざるを得なくなると警告している。ECBによる踏み込んだ緩和に必要性が叫ばれているが、内部からの突き上げがこれを困難にする状況が生まれている。《RS》

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