【狙い場・買い場】大幸薬品は「麦藁帽子は夏に買え」の投資セオリーで値幅期待

2013年9月24日 12:19

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  大幸薬品 <4574> は、日本列島を縦断した台風18号の通過とともに、気温が全国的に低下していることに関連してシーズン・ストック人気が再燃する可能性がある。とくに冬場には、鳥インフルエンザの再発生も懸念されるところであり、相場セオリーの「麦藁帽子は夏に買え」を実践して流行を先取り、値幅効果が期待できそうで、今3月期第1四半期(1Q)の大幅増益転換業績も支援材料として見直されよう。

  同社と鳥インフルエンザとの関連は、流行期に感染管理事業の主力商品の「クレベリン」の主成分の二酸化塩素分子が、鳥インフルエンザ・ウイルスを99%除去できるとして需要を大きく拡大して業績を押し上げる効果を発揮してきた。同社株が、新規株式公開された2009年も鳥インフルエンザの流行、「クレベリン」の需要増で相次ぎ業績を上方修正、株価も6990円の上場来高値をつけたが、この流通在庫の増加、在庫評価損の計上から2011年3月期には赤字に転落、株価も上場来安値592円まで売られ、「天国と地獄」を経験した。

  その後の業績推移は、前2012年3月期が上方修正されて大きく続伸、純利益は10億3700万円(前々期比2.1倍)としたが、今期業績は、売り上げは小幅続伸するものの、経常利益を11億円(前期比5%減)、純利益9億円(同13%減)と慎重に予想した。ところが、今年8月開示の1Q業績は、前年同期比38%増収、2.5倍経常増益、3.1倍純益増益とV字回復し、予想を初開示した今期第2四半期業績も大幅増収増益となり、純利益は、期初予想を据え置いた通期業績に対して、94%の進捗率と目安の50%を大きく上回る。中国での新型の鳥インフルエンザの発生報道で業務用の「クレベリン ゲル」の販売が大幅に伸長したことが要因で、冬場の鳥インフルエンザの動向次第では、前期業績と同様の上方修正、連続増益の可能性も強まってくる。

  株価は、前期業績の上方修正、増配などをテコに連続ストップ高で年初来高値2028円をつけ、この後の調整安値1193円からは1Q好決算を評価して半値戻し水準までリバウンドした。投資採算的にPERは22倍台と市場平均を上回っているが、材料株人気で「半値戻しは全値戻し」へチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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