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週刊ダイヤモンド今週号より~まさかの結果に市場も唖然、FOMCが量的緩和縮小見送り
記事提供元:フィスコ
*08:24JST 週刊ダイヤモンド今週号より~まさかの結果に市場も唖然、FOMCが量的緩和縮小見送り
9月17~18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、多くの市場予想に反して量的緩和第3弾の縮小(テーパリング)開始が見送られ、世界の金融市場に衝撃が走りました。米CRTキャピタルの調査では、市場関係者の99%以上が今回のFOMCでの縮小開始を見込んでいたようです。
テーパリング開始見送りの理由としては以下の3点が挙げられるようです。ここ数ヶ月に起きた金利上昇が景気回復を遅らせてしまう可能性があること、米国政府の債務上限問題に関して、議会超の調整がうまくいかずに成長の足かせになる可能性があること、景気回復が持続的なものかどうか見極めたいということなど。つまり、景気の不確実性を重視した結果と捉えられます。
ただ、一方では、シリア問題でオバマ政権の指導力が低下、債務上限問題も難航しそうなため、何らかの政治的圧力があったとする見方もあるようです。また、今回はバーナンキ議長がFOMC内のコンセンサスをまとめ切れず、それが市場との対話における一貫性を欠いた面も否定できないようです。次期議長の有力候補であるイエレン副議長が就任しても、量的緩和縮小終了へ向けて、FOMC内をまとめるのは困難も予想されます。
日本でも賞賛が上がった「無期限」の緩和策ですが、その出口戦略がいかに難しいかを改めて露呈する格好にもなりました。無期限の異次元緩和策を継続中の日本銀行にとっても、今回の迷走は決して人ごとではないと、ダイヤモンド誌では指摘しています。《RS》
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