【アナリスト水田雅展の銘柄分析】クレスコは5日続伸、モミ合い上放れる、好業績評価

2013年9月20日 13:08

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  受託ソフトウェア開発のクレスコ <4674> の株価は5日続伸、モミ合いを上放れる動きを強めてきた。今期(14年3月期)好業績見通しを評価して出直りが本格化しそうだ。

  ソフトウェア開発(ビジネス系)事業を主力として、組込型ソフトウェア開発事業、その他事業(商品・製品販売など)を展開し、ERPコンサルティングやクラウド関連サービス「インテリジェント・フォルダ」の拡販を強化している。

  中期的な収益力向上に向けて、得意分野を持つビジネスパートナーとのアライアンスやM&Aも積極活用している。4月にはソリューション事業のクリエイティブジャパンを子会社化し、企業コンサルティング事業のエル・ティー・エスを持分法適用会社化した。また9月2日には、三谷産業<8285>とクラウドサービス事業で協業体制を構築すると発表している。

  今期連結業績見通しは売上高が前期比15.6%増の220億円、営業利益が同13.5%増の14億10百万円、経常利益が同8.5%増の15億30百万円、純利益が同12.5%増の8億60百万円としている。組込型ソフトウェア開発事業は採算重視にシフトしているため新規案件が減少する見込みだが、クラウド関連の受託ソフトウェア開発が好調であり、子会社化したクリエイティブジャパンの新規連結も寄与する。

  大幅増収増益だった第1四半期(4月~6月)の通期見通しに対する進捗率は売上高が23.0%、営業利益が15.6%、経常利益が18.8%、純利益が21.3%だが、下期の売上構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。消費増税前の企業のIT投資需要も追い風であり、好業績が期待される。

  株価の動きを見ると、概ね720円~760円近辺のレンジでモミ合う展開だったが、足元で徐々に水準を切り上げて7月の戻り高値圏770円~780円近辺に接近した。そして9月19日には780円まで上伸してモミ合いから上放れの動きを強めている。

  9月19日の終値780円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円68銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は3.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS786円92銭で算出)は1.0倍近辺である。

  週足チャートで見ると、26週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。指標面には割安感があり、今期好業績見通しも評価して出直り本格化が期待される。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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