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先送りされた量的緩和策の縮小
記事提供元:フィスコ
*18:30JST 先送りされた量的緩和策の縮小
市場が固唾を飲んで見守った米FOMCは当面の政策を継続、緩和縮小を見送った。市場は債券買い入れ額を100億ドル規模で縮小すると読んでいたのでサプライズとなり、全市場でショート筋の巻き戻しを誘発したと思われる。NYダウと
S&P500は過去最高値を更新、債券が買われ10年債利回りは2.6915%、30年債は3.7471%。ドルが売られドル円は一時97.85円、ユーロは7ヵ月ぶり高値の1.3511ドルまで買われた。商品市場も全面高。
雇用や住宅市場に与える金利上昇のデメリット、議会が動かず事実上の財政引き締めに突入する恐れなどを懸念して、緩和継続になったと見られている。バーナンキ議長は「資産買い入れプログラムはあらかじめ決まった道筋ではない」と述べ、”道筋をつけるための緩和縮小”との事前予想を大きく後退させた。予想が外れた市場関係者のコメントは手厳しい。市場が”備えて”いただけに「好機を逃した」とか、「FRBはフォワードガイダンス能力を失う」とか。
コメントでは言及されていないが、FRB後継議長選びの混乱(ロイターはホワイトハウス当局者の見解として、イエレン副議長が最有力候補との見方を伝え、緩和継続の見方を後押ししたと思われる)、BRICSなど新興国市場の波乱なども考慮されたと考えられる。《MK》
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