【アナリスト水田雅展の銘柄分析】P&Pホールディングスは続伸し300円接近、指標割安

2013年9月17日 12:26

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  販売支援などのP&Pホールディングス <6068> (JQS)の株価は調整一巡感を強めてきた。指標面の割安感に見直し余地があり、出直りのタイミングが接近しているようだ。

  傘下にピーアンドピーなどを置く持株会社で、販売支援などのSPO(セールス・プロセス・アウトソーシング・サービス)事業、倉庫・物流業務請負などのBYS(バックヤードサポート・サービス)事業、人材派遣・紹介などのHR(ヒューマンリソース・サービス)事業、その他事業を展開している。

  4月には流通向け建築・内装施工などを展開する子会社P&Pデザイン(旧ジャパンプロスタッフを商号変更)を立ち上げ、6月には小売・流通向けセールス・プロモーションや伊藤ハム <2284> 生産工場向け人材提供などを展開する藤栄テクノサービスを子会社化した。M&Aも活用して事業領域拡大に取り組んでおり、ネット通販市場拡大なども追い風となって中期成長が期待される。

■今期営業利益2ケタ増益、推定1株利益31.5円

  今期(14年3月期)の連結業績見通しについてはレンジ予想で、売上高が250億円~270億円(前期比8.8%増~17.5%増)、営業利益が6億円~7億円(同18.0%増~37.7%増)としている。第1四半期(4月~6月)は高粗利クライアントの直接雇用化の影響などで営業減益だったが、BYS事業がコンビニ向け棚卸需要拡大などで好調だった。

  9月11日発表の連結月次売上動向(前年比、参考値)を見ると13年8月単月が5.0%増、13年4~8月累計が9.0%増と好調を維持している。積極的な事業領域拡大戦略に加えて、有効求人倍率が改善傾向を強めていることや、ネット通販市場が拡大基調であることも追い風となって好業績が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、戻り高値圏の320円近辺から反落し、8月29日と30日には6月安値を割り込んで270円まで調整する場面があった。ただし足元では290円近辺まで戻している。調整が一巡して出直り態勢だろう。

  9月13日の終値287円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPSは未公表のため営業利益予想のレンジ中間値を基に推定した連結EPS31円50銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は3.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS308円39銭で算出)は0.9倍近辺である。

  週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して調整一巡感を強めてきた。出直りのタイミングが接近しているようだ。高配当利回りなど指標面の割安感に見直し余地があり、300円台を回復すれば弾みがつくだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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