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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アスカネット株価は底打ち、13週線で下げ止る
写真関連のアスカネット <2438> (東マ)の株価は急騰後の反動局面だったが、調整一巡して再動意の構えを見せている。今期(14年4月期)増収増益見通しに加えて、新規事業・サービス展開に対する期待感が支援材料だ。
葬儀社向け遺影写真加工関連のメモリアルデザインサービス事業、オリジナル写真集関連のパーソナルパブリッシングサービス事業が主力である。遺影写真は葬儀関連、写真集はウエディング関連が主力市場であり、景気変動の影響を受けにくく安定収益源となっていることが特徴だ。新規事業領域も育成・強化しており、エアリアルイメージング事業は空中結像技術を用いた新ディスプレーの開発・量産化を推進している。
9月6日発表の今期第1四半期(5月~7月)の業績(非連結)は前年同期比4.9%増収、同6.3%営業増益、同7.6%経常増益、同8.5%最終増益だった。メモリアルデザインサービス事業は遺影写真加工やハード機器などの好調で同5.2%増収、同8.2%増益(全社費用等調整前)だった。パーソナルパブリッシングサービス事業は北米向けが卸売方式への変更で減収だったが、国内が順調に推移して同4.3%増収、同4.0%増益だった。
エアリアルイメージング事業では、空中結像を可能にする特殊プレート(AIプレート)が従来に比べて低価格での増産が可能になり、試作品の販売を開始した。さらなる低価格化と大量生産を可能にする本格量産技術の確立に取り組むとしている。
■今期は増収増益、エアリアル事業が本格化
通期見通しは前回予想を据え置き、売上高が前期比7.7%増の48億83百万円、営業利益が同4.5%増の6億86百万円、経常利益が同3.9%増の6億90百万円、純利益が同4.0%増の4億23百万円としている。メモリアルデザインサービス事業では前期低調だった葬儀施行件数が通常ペースに戻り、パーソナルパブリッシングサービス事業も順調にに推移する。
通期見通しに対する第1四半期の進捗率は、売上高が22.9%、営業利益が23.5%、経常利益が23.5%、純利益が23.4%である。クリスマス・年末年始や卒業・入学イベントなど、冬季となる下期の売上構成比が高い季節要因を考慮すれば、第1四半期の進捗率は高水準とも言えるだろう。びわこオペレーションセンター開設(今秋予定)費用や、新サービス研究の先行費用などで小幅増益の会社見通しとしているが、保守的な印象が強く上振れの可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、7月下旬の800円台半ばから8月16日の年初来高値5260円まで急騰したが、反動調整局面となって9月11日には2286円まで調整した。しかし9月13日には前日比500円(21.56%)高の2819円まで急反発する場面があった。過熱感が解消されて再動意の構えのようだ。
9月13日の終値2675円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS101円04銭で算出)は26~27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績のBPS803円45銭で算出)は3.3倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んでいるが、週足チャートで見ると13週移動平均線まで調整して急反発の形となった。過熱感が解消されて再動意の構えだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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