【中国の視点】祝・2020年東京五輪、福島原発事故処理も有言実行せよ

2013年9月17日 08:21

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記事提供元:フィスコ


*08:21JST 【中国の視点】祝・2020年東京五輪、福島原発事故処理も有言実行せよ
日本の安倍首相は2020年夏期五輪招致の最終段階で、福島第1原発の汚染水問題が完全にコントロールされていると発言し、東京に悪影響を与えないとアピールした。

中国政府系シンクタンクである社会科学院の専門家は、完全にコントロールしているとの安倍首相の発言について、誰も信じていないと指摘。ただ、日本政府は2020年東京夏期五輪の開催権を勝ち取ったため、約束通り汚染水問題をそれまでにきちんと処理しなければいけないと強調した。これが東京五輪を成功させる大前提でもあると指摘した。

専門家は、福島原発を設計・建設したのは米国だと指摘。中でも事故がもっとも深刻な第1原発の工事は米ゼネラル・エレクトリック(GE)が担当したため、東京電力<9501>が内部構造に精通していない可能性があるとの見方を示した。いままでの流れでみると東京電力がそれを解決する能力が持っていないと指摘。また、米国はスリーマイル島原発(TMI)事故(1979年3月)以来新規の原発を建設していないため、福島事故を解決できる米専門家を見つけることが困難だとみている。

とはいえ、原発に詳しい世界中の専門家が多くいると指摘された。日本政府が五輪招致のように事故処理過程をぼやかすのではなく、誠実な態度で対処する義務があると強調された。社科院の専門家は最後に、原発事故の早期処理を図るため、日本政府がプライドを捨てて世界中の専門家を迎え入れる必要があると提言した。《ZN》

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