前場に注目すべき3つのポイント~米FOMC見極めへ、テーマ銘柄での値幅取り狙いに

2013年9月17日 08:23

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記事提供元:フィスコ


*08:23JST 前場に注目すべき3つのポイント~米FOMC見極めへ、テーマ銘柄での値幅取り狙いに

17日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個人主体による循環的な五輪関連物色に
■外資系証券の注文動向:差し引き650万株の買い越し
■前場の注目材料:19日から東京ゲームショウ開催でゲーム関連、サイバーテロ警戒でセキュリティ関連に関心

■個人主体による循環的な五輪関連物色に

☆日経225想定レンジ:上限14600円-下限14450円

17日の東京市場は、堅調な展開が見込まれる。16日の米国株式相場は、NYダウが大幅に続伸し、約1ヶ月ぶりに一時15500ドルを回復。サマーズ氏が米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長の候補を辞退すると表明。民主党内の対立回避で政権を支援した格好となった。

イエレン副議長が後任となる可能性が高まったことで、量的緩和など大筋で現在の金融政策が引き継がれるとの期待感から堅調推移となったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大証比160円高の14480円となり、17日の日経平均はこれにサヤ寄せする格好からギャップ・アップスタートが想定される。

とはいえ、量的緩和縮小は織り込まれているとはいえ、17、18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めたいほか、シリア情勢への不透明感は根強く、連休の谷間とあって全体としてはこう着感の強い相場展開とみておきたい。また、今週は17-20日にメリルリンチの大規模なセミナーが開催される。茂木経済産業相、浜田内閣官房参与の基調講演なども予定されている。今年で10回目となるが、例年商いが減少することで知られている。

そのため物色の流れは、個人主体によるテーマ株となろう。マネーゲーム化している面もあろうが、五輪をテーマに物色範囲に広がりがみられている。政府の経済財政諮問会議の民間議員は、東京五輪をアベノミクスの「第4の矢」と位置づけ、東京を特区に指定し、大胆な規制緩和を進める提言をまとめた。今後3年から4年をめどに、医療や教育、それに都市計画などの分野で大胆な規制緩和を進めるよう求めており、循環的な五輪関連物色に向かわせよう。

そのほか、五輪関連での好パフォーマンスによって個人投資家の需給状況は改善されており、低迷していたSNSやバイオ関連などへの見直しに向かわせる余裕も生み出している。また、台風18号が残した爪あとは大きく、防災関連などへ関心が高まる可能性もある。

■外資系証券の注文動向:差し引き650万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1360万株、買い2010万株、差し引き650万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

9月9日(月):280万株の買い越し
9月10日(火):70万株の買い越し
9月11日(水):590万株の買い越し
9月12日(木):240万株の買い越し
9月13日(金):180万株の売り越し

■前場の注目材料

・買い一巡後は、米FOMC見極めムードから積極的な上値追いは限定的か
・企業のベンチャーキャピタル(VC)出資に税優遇を設ける方針との報道、VC関連に注目
・19日から東京ゲームショウ開催でゲーム関連、サイバーテロ警戒でセキュリティ関連に関心

☆前場のイベントスケジュール

<海外>

10:30 豪準備銀行理事会議事録《KO》

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