【株式評論家の視点】三菱電機は設備投資関連株人気を吸収し、浮上態勢に入る

2013年9月13日 10:25

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄の見所>

  三菱電機 <6503> が浮上態勢を強めてきた。アベノミクスの政策の中で設備投資が重要な位置を占め、設備投資関連株の代表銘柄である同社に活躍の舞台が回りつつある。また、ここへきて証券会社が目標価格の引き上げに進み、見直しの要因が上乗せされてきた。

  今2014年3月期の第1四半期は営業利益341億円と、前年同期比26%ダウンとなった。今期の低調なスタートが足かせになり、全般高の局面でも今一つ追随高に進めない要因になっていた。販売価格の下落、研究開発費用の増加などが響いたもので、5四半期連続で減少した。

  しかし、ここが底になる。ユーザー企業の設備投資意欲が徐々に高まりつつあり、主力の産業メカトロニクス部門の足元の受注が増えている模様。スマートフォン関連、及び液晶関連の設備投資が回復に転じてきている。さらに東南アジアなど新興国の需要増を取り込んでいるほか、中国向けが緩慢ながら回復に転じ、第2四半期以降は回復がより鮮明になる見通し。

  重電システム部門は社会インフラ事業が堅調だ。競争力の強さもあり、新興国のエネルギーインフラ需要取り込みが続いている。家庭電器事業は、国内向け太陽光発電システム・ルームエアコン、北米・アジア向け空調機器の増加に加え、円安の影響もあり、順調に推移している。

  そのため、今3月期の会社側の営業利益見通し2050億円(前期比34%増))については、アナリストの間では増額機運が強まっている。それが来期の連続増益に受け継がれると推定されており、株価の上昇も短期で終わることはなさそう。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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