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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】セキド上放れる、収益改善に一段の評価余地
ファッション専門店のセキド <9878> (東2)の株価は急動意でボックス展開から上放れ、5月の年初来高値が射程圏に入った。収益改善基調や低PBRに一段の評価余地があり、20年東京五輪開催決定も支援材料だろう。今期(14年2月期)第2四半期累計(2月21日~8月20日)業績発表が接近して思惑も広がりそうだ。
12年10月に家電の店舗販売事業から撤退し、海外ブランド品を中心とするファッション専門店事業に経営資源を集中して収益改善を進めている。ファッション専門店事業は前期末時点で直営22店舗を展開し、店名を「銀座ラブラブ」に統一する方針だ。ECサイトはストリーム <3071> と業務提携して共同運営している。
中期的な成長戦略としては、高額のナショナルブランド、中・低価格帯のオリジナルブランド、アウトレットブランドなどの品揃え充実とともに、新業態としてオリジナルブランド専門店の展開も検討している。またECサイトでは富裕層向けに重点を置いた品揃え、海外は卸売での展開を推進するようだ。
今期業績(非連結)見通しは、売上高が前期比17.7%減の123億円、営業利益が1億40百万円(前期は2億88百万円の赤字)、経常利益が1億円(同2億80百万円の赤字)、そして純利益が70百万円(同12億83百万円の赤字)としている。家電店舗販売事業からの撤退に伴って大幅減収だが、不採算事業から撤退した効果で営業損益が大幅に改善する。事業撤退損失などの特別損失も一巡する。
■収益改善顕著、今期に増額期待
第1四半期(2月21日~5月20日)の営業利益は24百万円の赤字だったが、前年同期の1億39百万円の赤字に比べて大幅に改善している。また6月以降は、高額の海外ブランド品や好採算のオリジナルブランド「ポメランジェ」が好調で計画を上回る状況のようだ。クリスマス・年末年始商戦の売上構成比が高いため、通期見通しに対する第1四半期の進捗率は低水準だが、足元の好調を考慮すれば通期増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、7月以降は概ね95円~105円近辺のレンジでボックス展開だったが、足元で徐々に下値を切り上げ、9月12日には売買高を伴って前日比11円(10.58%)高の115円まで急伸する場面があった。急動意でボックスレンジから上放れた形だ。
9月12日の終値113円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS4円94銭で算出)は23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績のBPS253円58銭で算出)は0.4倍近辺である。
週足チャートで見ると、一旦割り込んでいた26週移動平均線を回復して上伸し、強基調にトレンド転換の形となった。5月の年初来高値124円も射程圏に入っただろう。収益改善基調や低PBRに評価余地があり、一段高の期待が高まる。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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