【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アルコニックスは本格出直り、25日線上回る

2013年9月9日 09:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  非鉄金属専門商社のアルコニックス <3036> の株価は下値固め完了感を強めている。指標面に割安感があり、出直りが期待されるだろう。

  軽金属・銅製品、電子・機能材、非鉄原料、建設・産業資材などを取り扱う専門商社で、特にレアメタル・レアアースに強みを持っている。5月に発表した中期経営計画では、重点戦略として川上・川中・川下でのM&A推進、レアメタル・電子・機能材・リサイクル分野の強化を掲げ、16年3月期の経常利益50億円以上、純利益30億円以上、ROE13~15%程度などを目標値としている。

  今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比16.5%増の1920億円、営業利益が同9.5%増の36億円、経常利益が同14.1%増の33億円、純利益が同57.3%増の22億50百万円としている。レアメタル・レアアースの市況低迷がマイナス要因だが、自動車関連やスマートフォン関連が好調に推移し、買収した産業機械用精密加工部品メーカーの大羽精研、アルミスクラップ販売の大阪アルミセンター、金属・化成品メーカーの米ユニバーティカル社の新規連結も寄与する。

  通期予想に対する第1四半期(4月~6月)進捗率は売上高が23.4%、営業利益が32.1%、経常利益が32.8%、純利益が61.2%である。純利益は負ののれん発生益計上も寄与したが、営業利益段階で進捗率は高水準であり、通期増額の可能性があるだろう。

■PER5倍台、配当利回り3.2%

  株価の動きを見ると、概ね1900円近辺でモミ合う展開が続いている。9月2日には1825円まで調整したが、6月の安値圏1800円台割れ水準まで下押すことなく反発し、9月6日には1900円近辺まで戻している。下値固めが完了した可能性があるだろう。

  9月6日の終値1896円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS353円98銭で算出)は5~6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は3.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2414円98銭で算出)は0.8倍近辺である。

  週足チャートで見ると足元で26週移動平均線を割り込んでいるが、日足チャートで見ると戻りを押さえていた25日移動平均線を突破してきた。下値固めが完了した形だろう。指標面に割安感があり、出直りが期待される。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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