20年夏季五輪:安倍首相参入で逆転勝利目指せ、問題は汚染水よりも日本のモゴモゴ

2013年9月6日 16:14

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記事提供元:フィスコ


*16:15JST 20年夏季五輪:安倍首相参入で逆転勝利目指せ、問題は汚染水よりも日本のモゴモゴ
2020年夏季五輪の招致合戦でスペインのマドリードが優勢になっていると、各種報道が伝えている。

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ副会長は先ごろ、夏季五輪の開催地選定について、「決定作業は以前のようにはいかない」と発言。今回の最終選好ではアルゼンチン・ブエノスアイレスでのプレゼンテーションが非常に重要で、「死活的な影響をももたらす(crucial even)」とも述べた。つまり、最終的な追い込みが勝敗を左右するということだ。

東京招致委員会は4日にブエノスアイレスで初の記者会見を開いたが、福島原発の汚染水漏れで十分に説明されなかったとして外国人記者の不満が相次いだという。政府は汚染水対策に470億円の国費をつぎ込む基本方針を決めたが、招致委員会はその中身を詳しく明かさなかったらしい。

汚染水漏えいはかねてから指摘されていた、日本にとって五輪招致で最も大きなネックとなる問題だった。もし、東京が開催地から外されれば、汚染水問題そのものよりも、安易に質問が圧倒すると予想できた同問題に対する対応策を十分練っていかなかったことが敗因となる。

日本は東日本大震災の際にも放射性物質の漏出について十分な説明をせず、多数の外国人が不満を募らせたことは記憶に新しい。日本人であれば「なあなあ」で済ませられるが、外国人、特に西洋人には理路整然とした説明が不可欠。これができないのが日本の弱点でもあり、日本人個人の問題というより組織や風土がそうさせているから同じ失敗を繰り返すのかもしれない。

海外経験に豊富な日本人であれば「私なら外国人を納得させる回答を用意できる」と意気込むだろうが、五輪招致委員会という組織に入ってしまえば、何らかの理由でそれができなくなることもあるだろう。

菅官房長官は6日の会見で、汚染水問題に対しては、安倍首相が国際オリンピック委員会(IOC)にきちんと説明するだろうと述べた。東京招致委員会がなぜ汚染水に関する質疑応答で失敗したかは不明だが、安倍首相が個人で強気姿勢を猛アピールすれば、外国人には案外、受けるかもしれない。

もちろん、理屈が伴っての話だが、口の中でモゴモゴと「何か隠している」と受け止められれば一発でアウトになるだろう。《RS》

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