【編集長の視点】セプテーニHDはもみ合いも最高純益連続更新で株式分割の権利取り妙味を示唆

2013年9月5日 11:53

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  セプテーニ・ホールディングス <4293> (JQS)は、900円高の16万7900円と6営業日続伸して始まったあと、4600円安の16万2400円と売られるなど前日終値を挟むもみ合いを続けている。8月8日にストップ高して年初来高値19万4800円まで買い進まれており、利益確定売りが先行している。ただ同社は業績も好調で、今9月期第3四半期(3Q)業績が、今年5月の予想値を上ぶれて着地し、9月通期純利益を連続の過去最高更新と予想して期末配当を増配、さらに今年9月30日を基準日に株式分割(1対200)も予定しており、下値では、割安株買いと株式分割・配当の権利取り妙味を示唆している。スマートフォンの無料通話アプリ「LINE」関連の好材料が潜在することも、フォローしよう。

  同社の業績開示方針は、四半期決算発表のたびに翌期の四半期業績予想を公表することを基本としている。3Q業績は、この5月に開示した予想値を経常利益が4200万円上ぶれて着地するとともに、9月通期業績を売り上げ458億1000万円(前期比10%増)、経常利益17億1200万円(同4%増)、純利益11億9000万円(同75%増)と予想、純利益は、前期の過去最高を連続大幅更新する。3Q業績で、インターネット広告市場が拡大するなか、積極的な営業活動を展開してシェアを拡大し、成長分野のスマートフォン向けの広告取扱高が大幅に伸長、メディアコンテンツ事業が、一部新タイトルの売り上げ貢献が限定的にとどまったものの、ソーシャルゲームの新タイトルを積極的にリリースしたことなどで上ぶれ着地したことを踏まえて連続最高更新を予想した。期末配当は、1400円(前期実績1000円)に増配する。

  なお、「LINE」関連思惑は、同社が今年8月にリワード広告配信プラットフォーム「metaps(メタップス)」を展開しているメタップス(東京都新宿区)とスマートフォン向け広告で業務提携、メタップスが「LINE」向けに広告は配信しているとして、業務提携効果に期待を高めた。

  株価は、今期通期業績の連続最高純益予想・期末増配に株式分割の同時発表で15万9800円へ1万円高し、メタップスとの業務提携ではストップ高を交えて年初来高値19万4800円まで急伸、25日移動平均線水準で中段固めを続けている。PERは17倍台とIT関連株として割安であり、分割落ち後は単元株式数を100株として1単元当たりの投資金額は半減して流動性が向上するだけに、株式分割の権利取り妙味を示唆している。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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