モリト 安定性の高い収益構造と好財務内容、足元の受注は回復傾向で通期業績見通しは射程圏内へ

2013年9月4日 14:13

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記事提供元:フィスコ


*14:14JST モリト---安定性の高い収益構造と好財務内容、足元の受注は回復傾向で通期業績見通しは射程圏内へ

モリト<9837>は服飾資材と生活産業資材を主力とした大阪発祥のグローバル企業。世界的な大手アパレルメーカーを顧客に多数抱えている。服飾・自動車・カメラ・文房具など幅広い市場に10万アイテムを超える商品を供給しており、収益の安定性には定評がある。また、実質無借金で自己資本比率は70%を超えるなど財務内容も良好。

2013年11月期の第2四半期(2012年12月-2013年5月)累計の連結業績は、自動車関連資材や欧州向け服飾資材の低迷を背景に、売上高が前年同期比2.5%減、営業利益が同24.4%減とそれぞれ期初計画を若干下回ったが、円安効果で為替差益が発生し、経常利益が同6.4%増と計画を若干上回る格好となった。

通期業績見通しは、売上高が前期比4.7%増、営業利益が同15.2%増、経常利益が同13.9%増と増収増益を見込む。足元では、国内や中国で自動車関連資材の受注が回復してきたほか、100円ショップなど小売業界向けオリジナル商品の販売拡大を見込んでいる。営業利益ではやや下振れ懸念は残るものの、経常利益ベースでは計画達成が十分射程圏内と言える。

同社は中期経営計画として、2015年11月期に売上高400億円、営業利益20億円、ROE5%を目標として掲げている。計画通り利益が達成されれば、配当性向30%基準をベースに、1株当たり配当金は2013年11月期予定の19円から25円に拡大が見込まれる。安定性の高い収益構造と好財務内容、世界的企業と数多く取引しているグローバル企業であるという点を考慮すると、連結PBRで0.4倍台の水準に焦点が当たる可能性が高いと考える。《FA》

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