【編集長の視点】ジェイテックは1Q利益伸び悩みも売上げ51%増を評価し底上げ余地

2013年8月23日 09:22

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  ジェイテック <2479> (JQG)は、今年8月1日に発表した今3月期第1四半期(1Q)業績で、経常利益が、前年同期より64%減、純利益が連続の赤字となり、下値もみ合いを続けているが、明らかに下げ過ぎである。同社の業績実態は、むしろ1Q売り上げが、51%も伸びたことに現れているためだ。株式分割権利落ち後の3番底となる200円台下位からは、有配低位値ごろ株として底上げ展開が有力となる。

  1Q業績は、前年同期比51%増収、64%経常減益と増減マチマチとなり、純利益は、1400万円の赤字(前年同期は400万円の赤字)と水面下の推移が続いた。主要取引先の大手製造業では技術開発投資が継続しており、技術職知財リース事業で、自動車関連などの取引が、前年同期より増加し、昨年10月にLIXILグループ <5938> から株式を取得して連結子会社化したエル・ジェイ・エンジニアリングの寄与により、従来の機械・電気電子・ソフトウェア分野に加えて、新たに建築分野のサービスの提供を開始したことで、売り上げが大きく伸びた要因となった。

  ただ利益は、昨年を上回る人数の優秀な新卒テクノロジストが入社し、1Qは、この新卒テクノロジストの研修期間中の人件費や教育・研修などの費用が増加、売上原価や販売管理費が増加したことなどで伸び悩んだ。ただ、この新卒テクノロジストは、早期戦力化が見込め、順次、派遣先が決定し、技術開発や製品設計へ対応可能な高いスキルを持つ技術者とともに、高い稼働率を維持していることから、今期第2四半期累計・3月通期業績は、期初予想を据え置いた。通期純利益は、4900万円(前期比3%増)を予想し、配当も、株式分割(1対200)の権利落ちで1円(前期実績200円)と前期比横ばいを予定している。

  株価は、今年3月末の株式分割権利落ちから171円、181円と下値を探り、今回の1Q業績発表を受けて226円と調整、3番底確認となった。1番底(171円)確認後には権利落ち後高値560円まで3.2倍化、2番底(181円)後は330円まで82%高した急騰習性が際立っており、再現思惑が高まろう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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