QE3の早期解除に前向きなFRB

2013年8月2日 10:41

印刷

記事提供元:フィスコ


*10:41JST QE3の早期解除に前向きなFRB
国際金融市場では6月末にかけて中国で金融危機が起こるとの懸念が高まるなど信用収縮が進み、外国為替市場ではドル高に対して新興国通貨安が進んだが、7月に入るとその動きが一服した。米国で量的緩和第3弾(QE3)の早期縮小観測が一時後退したことで金相場は反発した。しかしながら、1日に発表された米経済指標が予想外に強い内容だったことから、QE3の9月縮小の思惑が再浮上している。


QE3縮小観測が一時的に後退したのは、FOMC関係者の間で超低金利政策がしばらく続くことを示唆する発言が出ているためであるが、量的緩和策にはいっさい言及されていない。展開の主導権を握る米系投機筋が、作為的に当面は信用収縮が進行する状況を回避しようとしている可能性がある。


7月30-31日のFOMCでの声明文では、今後の情勢により資産買い入れ措置の増額も減額もともに準備しておくことや、米経済は穏やかに拡大しているとの認識を示すなど、概ね前回までの表現がそのまま踏襲された。失業率が6.5%を下回るまでは超低金利政策を続ける一方で、今年後半には財政デフレ圧力の後退もあって景気拡大ペースが加速するとの見通しを示しており、QE3の早期解除には前向きな姿勢を崩していない。


市場関係者の間では、9月17-18日のFOMCでQE3の縮小開始を決めるとの見方が支配的であり、おそらく、米政策当局ではそれは既定路線なのだろう。7月の米雇用統計の内容を確認するまでもないだろう。ただ、それまでに信用収縮が強まり、中国の金融危機が再燃するなどして株価が急落すれば、その延期を求める声が強まりかねない。それを避けようとして、作為的に早期縮小観測を弱めようとしたのだろう。《MK》

関連記事