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NYの視点:FRBメンバーの説得努力が報われる、米国債買い推奨も
*07:04JST NYの視点:FRBメンバーの説得努力が報われる、米国債買い推奨も
米連邦準備制度理事会(FRB)は市場の早期利上げ観測を受けた金利の上昇を抑制することに必死になっているようだ。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で景気や雇用の見通しが引き上げられたことやバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が6月のFOMC後の会見で資産購入策のロードマップを提示したことを受けて、市場は米FRBが現在実施している量的緩和第3弾(QE3)の縮小または終了を織り込み始めた。
この市場の反応を受けて、ダドリーNY連銀総裁は「市場の早期利下げ観測は政策と一致しない」、「失業率が6.5%に達したとしても利上げをしない可能性もある」と発言。タカ派で知られるラッカー米リッチモンド地区連銀総裁でさえも、「QEに関し、市場は先走っている」と述べた。ダドリー総裁はさらに「バーナンキ米FRB議長の発言内容で市場を驚かすようなものはない」、パウエルFRB理事も「バーナンキ米FRB議長は政策に変更はないと言及した」と、「政策変更がない」ことを市場に言い聞かせた。
ダドリーNY連銀総裁は27日にニューヨークで開催した地元の経済や雇用市場に関する講演で、QE3の行方が雇用市場の見通しに絡んでいることや利上げが「まだ程遠い」ことを強調。同総裁はFOMCの中でもバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長、イエレンFRB副議長とならんでQE3を推進してきたハト派として知られる。同総裁はまた、バーナンキFRB議長が6月の米FOMC後の会見で提示した資産購入のロードマップ、「年末の縮小、失業率が7%まで低下すると見込まれる2014年中盤で終了」を支持する姿勢を示したものの、万が一、米国の経済が米FRBの見通しを達成できなければQEが長期化する可能性を指摘した。また、FRBがQEのペースを緩めたあとも金融緩和が続き、引き締め政策に転じるには程遠く、ほとんどのメンバーが2015年まで引き締めを予想していないことをあらためて強調した。
タカ派で知られるラッカー米リッチモンド地区連銀総裁も、「FRBがバランスシートを縮小させることを望む」としながらも、「FRBはバランスシートの規模の縮小には程遠い」と、ハト派色の発言を行った。
ダドリーNY連銀総裁、ロックハート・アトランタ連銀総裁などがこぞって主張しているように、バーナンキ米FRB議長が提示したロードマップは政策の大きなシフトを示すものではない。また、そのタイムラインも市場のエコノミストやアナリスト予想にほぼ一致している。実際、6月のFOMC前に経済専門局のCNBCが市場関係者を対象に実施した調査結果にも現れている。ただ、市場はバーナンキ米FRB議長がそのタイムラインを明確に提示したことにサプライズを感じた可能性がある。
FRB連銀高官の努力の甲斐あって、米国の債券利回りの上昇は一服。米ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は5月、6月の信用市場の下落の流れは終了に近く、「価格が魅力的な水準だ」と米国債の購入を推奨した。《KO》
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