概況からBRICsを知ろう~インド市場は3営業日ぶりに反落、米量的緩和の早期縮小を警戒

2013年6月19日 10:13

印刷

記事提供元:フィスコ


*10:13JST 概況からBRICsを知ろう~インド市場は3営業日ぶりに反落、米量的緩和の早期縮小を警戒
【ブラジル】ボベスパ指数 49464.94 +0.77%
昨日18日のブラジル市場は反発。主要指標のボベスパ指数は前日比376.29ポイント高(+0.77%)の49464.94で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは39、値下がり29、変わらず3と買いが優勢。セクター別では、素材や通信が買われた半面、消費者サービスや消費財などが安い。

前半はマイナス圏で推移したが、その後は買い戻された。パルプ価格の上昇やレアル安が製紙など輸出関連の買い材料。また、NY原油先物の上昇や前日の急落を受けた反動から石油・ガス大手のOGXペトロリオ(OGXP3)も大幅に反発した。このほか、セメント最大手ボトランチン・シメントスが年内の新規株式公開(IPO)計画を見送るとの報道も流動性不足懸念をやや緩和させた。同社は今回のIPOで計37億米ドル(3515億円)の資金を調達する予定だ。

【ロシア】MICEX指数 1335.14 0.74%
18日のロシア市場は3営業日続伸。主要指標のMICEX指数は前日比9.87ポイント高(0.74%)の1335.14で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり37、値下がり13と買いが優勢となった。

朝方は弱含みの展開を示したが、その後は上げ幅を拡大させた。金属大手メケル(MTLR)の自社株買い計画が好感され、同セクターに買いが集中。メケルは総額1億米ドル(約95億円)の自社株を買い戻す予定だ。なお、生産減や負債比率の上昇などを受け、同社の株価は直近1年で5割以上下落していた。また、NY原油先物の上昇もウエートの高い石油・ガスの物色手がかりとなった。

【インド】SENSEX指数 19223.28 -0.53%
18日のインドSENSEX指数は3営業日ぶりに反落。指数は前日終値をやや下回る水準でもみ合った。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて神経質な地合いの中、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が資産購入ペースの減速を示唆するとの報道が警戒された。この日の外国為替市場では通貨ルピーが対米ドルで約1週間ぶりの下げ幅を記録し、「米量的緩和の早期縮小観測→海外資本の新興国撤退」の動きがあらためて顕在化した。

【中国本土】上海総合指数 2159.29 +0.14%
18日の上海総合指数は反発。政府系ファンドが中国工商銀行など国有大手4行の株式を追加で取得したことが好感されたほか、中国人民銀行(中央銀行)が翌19日にも預金準備率を引き下げるとの観測が支援材料となった。ただ、中国からのリスク資金の撤退加速が流動性不足への懸念を強めたほか、中国の信用バブル懸念が相場の上値を抑える要因に。さらには今週20日にHSBCの製造業購買担当者指数(PMI)速報値が発表されるとあり、様子見ムードも強まった。《FA》

関連記事