NYの視点:円のネット売り持ちは前週から減少、来週はFOMC、G8が焦点に

2013年6月15日 09:08

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記事提供元:フィスコ


*09:08JST NYの視点:円のネット売り持ちは前週から減少、来週はFOMC、G8が焦点に

6/11付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで、円のネット売り持ち高は前週から減少、5月初旬以来の低水準となった。

■来週のポイント

6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。焦点は、FRBの見通し、会合後に予定されているバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見になる。

■米国金融政策

18-19日:米連邦公開市場委員会(FOMC)

米連邦準備制度理事会(FRB)はこの会合で、現行のゼロ金利政策を据え置き、各月850億ドルの資産購入ペースを維持することを決定すると見られている。米連邦準備制度理事会(FRB)が早くて9月FOMCで資産購入規模の縮小を発表し、年内に終了するのではないかとの憶測が浮上する中、今回の会合ではFRBが現在実施している資産購入の縮小開始時に投資家が過剰に反応しないよう説得することに注力すると報じられている。連銀関係筋は、「FRBが資産購入規模を縮小したからといって全てを一度に終了させることを意味するわけではない」、「重要なことは、FRBが引き締めに転じるには程遠いということだ」と述べている。

会合後の記者会見でバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「雇用市場の改善が量的緩和第3弾(QE3)の規模の縮小を可能にする」との見解を維持すると見られている。そのほか、市場の状況やインフレ期待の低下、最近の経済指標の弱さなどに言及すると予想されている。結局、議長は均衡した姿勢を維持し、今後の政策は「米国経済の動向次第」ということを繰り返すことになると考えられる。

この次に議長の金融政策に関する見解を確認できるのは7月17-18日に開催される米国議会証言。議長は本年、米国ワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済政策シンポジウムを欠席することがすでに明らかになっている。例年の会合では議長が金融政策に関する重要なヒントを与えるとして最も注目されていた。

■世界経済

17-18日:G8首脳会議(サミット)、北アイルランド

17日から18日にかけて北アイルランドでG8首脳会議(サミット)が開催される。議長はキャメロン英首相。テロへの対処、シリア危機に対する政治的解決法、世界の公平性促進、持続可能な成長は雇用など、広範に話し合われる模様。

■G8サミット声明草案

・2013年世界経済に脆弱さが存続
・日本の断固とした決定は短期的な成長を支援する。しかし、長期的な持続性を達成する必要
・ユーロ圏のリスクは低下
・米国の景気回復のペースは加速、しかし、債務上限、中期的財政計画などで不透明感が存続

*日本円
ネット・円売り持ち:-72,906(6/11)←円売り持ち:-82,744(6/4)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-7,533(6/11)←ユーロ売り持ち: -51,621(6/4)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:-53,687(6/11)←ポンド売り持ち:-77,738(6/4)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-20,738(6/11)←スイスフラン売り持ち:-25,803(6/4)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-35,907(6/11)←加ドル売り持ち:-39,776(6/4)
(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル売り持ち:-63,277(6/11)←豪ドル売り持ち:-58,550(6/4)

*NZドル
ネット・NZドル買い持ち:+2,653(6/11)←NZドル買い持ち:+6,013(6/4)

*メキシコペソ
ネット・ペソ買い持ち:+63,774(6/11)←ペソ買い持ち:+82,871(6/4)(直近買い持ち高最高:08年2/29+125,000)《KO》

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