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「FRBが“QE3”を運転する技術についての考察」
記事提供元:フィスコ
*16:58JST 「FRBが“QE3”を運転する技術についての考察」
FRBが運転するQE3とは、さしずめ、大型トレーラーといったところか??トラックが
大型であれば、あるほど、その運転には細心の注意が必要だし、何より、大型である
が故に、その慣性モーメントは想像を絶するものがある。だから下手に急ブレーキを
踏めるものでもないし、急ハンドルなど切れないのである。また、そのブレーキを踏
み方次第では“ジャックナイフ”という現象も発生してしまうのである。
ジャックナイフ現象とは、牽引自動車 ( セミトレーラ )が急ブレーキや急ハンド
ルをした時、トラクター(運転席)とトレーラー(荷台)がくの字状に折れ曲がる現
象をいい、これが発生した場合、周辺の車を巻き込む大事故に発展する可能性が高
い。
今回の5月に入ってからの量的緩和出口論も、その運転技術の難しさゆえに発生し
た“ジャックナイフ現象”ものといえるかもしれない。冒頭で示したように、QE3の
運転には高度な技術が必要だし、ひとたび騒動が起きれば、その慣性の法則によっ
て、その周辺では長引いて混乱してしまう、それが昨今の金融市場における惨状なの
である。
そして、この混乱を収めるべく、動いたのが米連邦準備制度理事会(FRB)に助言
する連邦諮問委員会(FAC)であり(6/3)、WSJ紙(6/13)であり、そして世
界銀行ではなかったか(6/12)。
しかし、世界銀行は実に率直であった。
「先進国の金融緩和が終了すれば、新興国の成長妨げになる」との警告を発したのだ
から。
QE3の運転は難しいのである。《FA》
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