【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】テラはiPS細胞用いた再生医療実用化を目指す日本網膜研究所に出資していることに注目

2013年6月14日 15:55

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■株価1999円で底打ち確認

 バイオベンチャーのテラ<2191>(JQS)の14日株価は129円高の2579円と大きく買われた。去る、7日の1999円で完全に底を打ったといえる展開である。

 東京大学医科学研究所発のバイオベンチャーで、がん免疫療法の樹状細胞ワクチン療法など、がん治療技術を医療機関に提供している。治療数に応じた収入が収益柱で、契約医療機関は前期(12年12月期)末時点で29カ所(基盤提携医療機関11カ所、提携医療機関6カ所、連携医療機関12カ所)である。また、iPS細胞を用いた再生医療実用化を目指す日本網膜研究所に出資し、がん新薬を中心とした治験支援事業に新規参入するため子会社タイタンを設立するなど、成長に向けた施策を実行している。

 今期(13年12月期)の連結業績見通しは前期比9.0%増収だが、成長に向けた先行投資負担で同56.7%営業減益としている。ただし第1四半期(1月~3月)は前年同期比4.1%増収、同23.3%営業増益だった。樹状細胞ワクチン療法の症例数は約320症例となり、会社設立以降の累計では約6650症例となった。契約医療機関における症例数が順調に増加しているため、中期的な成長が期待されるだろう。

 なお5月31日に、第三者割当による新株予約権発行(割当日6月18日)での資金調達を発表している。

 株価の動きは、5月8日の年初来高値4970円から反落し、6月4日以降に急落する形となって6月7日には1999円まで調整した。ただし足元では2500円近辺の水準まで戻して調整一巡感を強めている。6月14日の終値は2450円だった。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートする形で反発しており、日足チャートで75日移動平均線を回復すれば反発の動きに弾みがつきそうだ(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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