値ごろ感からのリバウンド狙い、先物売り仕掛けを警戒/ランチタイムコメント

2013年5月27日 12:08

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記事提供元:フィスコ

[ランチタイムコメント]

11:45JST 値ごろ感からのリバウンド狙い、先物売り仕掛けを警戒

 日経平均は大幅に反落。455.11円安の14157.34円(出来高概算22億6000万株)で前場の取引を終えた。先週末24日のシカゴ先物の清算値(14305円)が大証終値から300円以上下げていたほか、為替市場では対ドル、対ユーロともに円高に振れていることが嫌気された。また、日本銀行政策委員会・金融政策決定会合の議事要旨(4月26日分)が伝えられ、一部でネガティブに捉える向きもあったようだ。大証225先物は14160円とシカゴ先物を大きく下回って始まり、その後14020円まで下落した後、14310円まで急速に下げ幅を縮めるなど、引き続き値動きの荒い相場展開が続いている。

 セクターでは値ごろ感から不動産、その他金融など一部にリバウンド狙いの動きがみられる一方で、保険、電力ガス、ガラス土石、水産農林、機械、電気機器、輸送用機器などが軟調。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が全体の8割を超えている。

 日経平均は先物と為替相場に振らされる展開が続いている。既に日中値幅は300円を超えており、先週後半の動きからは、売り仕掛け的な動きには注意したい。日銀のETF買い入れに対する期待はあるものの、下支え効果が限られるとなれば、売り方にとって仕掛けやすくなりそうだ。

 そのほか、不動産などに上昇に転じる動きが見られているが、4月半ば辺りから調整が続いていたこともあり、値ごろ感からのリバウンド狙いであろう。グリー<3632>、DENA<2432>などの上昇をみても、調整が続いていた銘柄へのリバウンド狙いの買いと、売り方の買戻しといった格好に映る。不動産の一角にリバウンドを狙った動きがみられているが、よみうりランド<9671>、東京ドーム<9681>など、材料系の含み資産関連に波及するかが注目される。

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