三井物産と出光、米国でアルファオレフィン製造・販売事業を検討

2013年3月18日 18:33

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 三井物産と出光興産は18日、折半出資で合弁会社を米国に設立し、アルファオレフィン製造・販売事業の検討を開始することで合意し、基本契約を締結したと発表した。また、三井物産および出光は今回、米The Dow Chemical Company(ダウ社)と、同事業の原料調達と製品の一部販売に関し、3社間で基本合意に達した。出光と三井物産はこれら基本契約に基づき、2014年に最終投資判断を実施する予定。

 今回三井物産と出光が検討開始するアルファオレフィン製造・販売事業は、米国のシェールガス・オイル革命を背景として、出光が持つアルファオレフィンの技術力と、三井物産が有する競争力ある原料確保を可能にする海外企業とのパートナーシップ、および両社の販売力などの総合力を発揮し、海外で日系企業連合による化学品製造・販売事業を実現するもの。

 合弁会社はダウ社と提携し、同社が米国湾岸地区にて展開しているエチレン製造供給網を活用して競争力ある製造コストベースでのエチレンの引取権を確保する。アルファオレフィンの製造事業は2016年から年産33万トンの生産開始を予定しており、製品の一部をダウ社に販売することで安定的な操業を目指す。

 アルファオレフィンの用途はポリエチレンなど合成樹脂の添加剤、洗剤、高機能潤滑油、製紙用薬剤など多岐にわたり、世界需要は300万トンを超え、今後も安定的な伸長が見込まれている。

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