【編集長の視点】自動車関連の関西ペイント好人気が塗料株を刺激

2013年2月19日 11:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットトーク>

■「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋をつくる人」の発想買いで

  関西ペイント <4613> は、4円高の988円と続伸し、今年1月22日につけた昨年来高値1066円を意識する動きを強めている。

  前日18日にブリヂストン <5108> が、12月期決算を発表、為替相場がやや円高となっていることをハネ返して、今期純利益を8期ぶり過去最高更新と連続増配を予想、業績が、市場コンセンサスを上回ったことを評価して264円高の2819円と急続伸して連日の昨年来高値更新となるなど、大手タイヤ4社の株価が、自動車生産の回復や円高修正を背景に高値追いとなっていることが波及、「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋をつくる人」の産業連関表的な発想で自動車用塗料株の好決算が見直され、割安株買いの再循環を期待し下値に打診買いガ続いている。日本ペイント <4612> への大規模買付行為の表明やトウペ <4614> に株式公開買い付け(TOB)が続いていることも側面支援材料視されている。

  関西ペの今3月期業績は増益転換が予想され、通期純利益は、160億円(前期比14%増)と連続して過去最高を更新するが、今年2月12日開示の今期第3四半期(3Q)業績は、前年同期に対して2ケタ増益と増益転換、純利益は、125億1400万円(前年同期比21%増)と通期業績に対して78%の利益進捗率と目安の75%を上回って順調に推移した。日本、タイ、インドネシアなどでの自動車生産の増加や円高修正が、業績を押し上げているものでは、同じ塗料株では日本ペイント <4612> が、今期業績を2回上方修正し、大日本塗料 <4611> も、今期第2四半期累計業績を上方修正しており、自動車増産の恩恵が全塗料株に及んでいる。

  このため関西ペの株価も、この好決算評価で今年年初に昨年来高値をつけ3Q決算発表後の円高修正一服とともに利益確定売りに押されている。また日本ペへのシンガポールの提携タイヤ会社の大規模買付行為表明も、同社が買付ルールに従って独立委員会を開催したことなどから思惑が下火となったことも響いた。各社とも株価は、PERが市場平均を下回っているだけにタイヤ株に続き「そのまた草鞋をつくる人」として高値奪回に進む展開が有力で、自動車ガラス株までこの循環が広がるか要注目となる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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