2012年、社長が選ぶ最優秀経営者は?

2012年12月12日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 日本初のマネジメントコンサルタントで、ムリ・ムダ・ムラを提唱した上野陽一が創立者である学校法人産業能率大学は11日、「社長が選ぶ 今年の社長」を発表した。調査は11月22日~12月4日までの13日間、従業員数が10人以上の企業経営者(経営トップ)565人(有効回答445)を対象に実施。インターネット調査会社を通じ「2012年の最優秀経営者が誰だと思うのか」を尋ねたという。

 その結果、1位には日本航空の名誉会長である稲盛和夫氏が選定されている。これは日本航空の再建の手腕が評価されたもの。「JALのV字回復を牽引した」「非常に困難と思われた企業再建を予想外の短期間で達成した」「利益だけを追求せず道理に則り原理原則で経営をされている」「誰もできないことを成し遂げたと思う」などの絶賛の声が上がっている。また2位には一昨年、昨年と2年連続で1位だったソフトバンク社長の孫正義氏が「常に攻めの姿勢で経営している」「数々の企業買収を進め通信企業の牽引的な仕事をしており、最優秀経営者にふさわしい」「日本人なら、かつて誰でも持っていた熱い情熱を感じる」などの理由で選ばれた。また、3位にはユニクロやジーユーなどの店舗展開で手腕をふるうファーストリテイリング会長兼社長である柳井正氏が「コラボ店の開店等、着目するところが他の人と違う」「最先端の考え方と実行力」などの理由で選ばれ、4位には「企業の利益だけでなく、社会全体の利益についても考えている」「この円高のなか、ぶれずに世界最高水準のブランドと経営を維持している」とトヨタ自動車社長の豊田彰男氏が選ばれている。

 また、「来年(2013年)の動向に注目する会社とは」という質問の1位には「危機から脱出できるか」「この会社の運命が日本経済の命運を握っていると思う」などの声が上がったシャープが選ばれ、また2位には「やはり家電業界が活性化しないと消費が上がらない」「松下幸之助が好きなので、このままでは終わってほしくない」という声が上がったパナソニックが選ばれるなど、今年巨額の損失を出し、話題となった大手電機メーカーの2社が挙がっている。

 「2012年の最優秀経営者が誰だと思うのか」の1位は日本航空の再建に成功した稲盛和夫氏。そして「来年(2013年)の動向に注目する会社」にはシャープとパナソニックが選ばれたという結果には、「日本経済を牽引してきたこの2社には必ず再建してほしい、また日本航空のように再建すると信じている」という、同じ立場である社長の熱い思い、また経営が難しい不況の中で経営手腕をふるう自分たちへの励みにしたいという望みが込められているのかもしれない。

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