【アナリストの眼】金型関連C&Gシステムズの今期大幅増益、北米好調、高利回り

2012年11月29日 11:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  C&Gシステムズ <6633> (JQS)は、07年に旧コンピュータエンジニアリング社と旧グラフィックプロダクツ社が経営統合した。金型用CAD/CAMシステム事業を主力として、北米での金型製造事業も展開している。

  11月14日発表の今期(12年12月期)第3四半期累計(1~9月期)連結業績は、売上高が前年同期比14.2%増、営業利益が同22.7%増、経常利益が同43.5%増、純利益が同80.6%増の大幅増益だった。CAD/CAMシステム事業は同1.2%増収、同43.6%営業減益だった。第3四半期(7~9月期)の需要がやや低調となり、販管費増加が減益要因となった。金型製造事業は同2.5倍増収となり、営業損益も大幅に改善した。北米市場における自動車生産・販売台数の増加が追い風となった。

  通期見通しについては前回予想(8月10日に上方修正)を据え置き、売上高が前期比9.8%増、営業利益が同27.3%増、経常利益が同63.5%増、純利益が同2.4倍の大幅増益見込みとしている。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が77.5%、営業利益が87.9%、経常利益が79.5%、純利益が77.5%と高水準である。主力のCAD/CAMシステム事業は第3四半期以降の需要が弱含みの模様だが、金型製造事業が好調であり、再度の通期上振れの可能性があるだろう。

  株価の動きを見ると、11月7日には戻り高値となる169円まで上昇する場面があったが、反落して足元では概ね150円近辺で推移している。通期業績見通しの据え置きに対する失望感が優勢になった可能性もあるだろう。28日の終値147円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS16円14銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は3.4%近辺、実績PBR(前期実績のBPS182円85銭で算出)は0.8倍近辺となる。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んで調整局面だが、145円~150円近辺で下げ渋り感を強めている。また週足チャートで見ると26週移動平均線を維持しており、下値を着実に切り上げて三角保ち合いから上放れ態勢のようだ。再度の通期上振れの可能性を支援材料として、5月に付けた年初来高値187円を試す可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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